ポク太郎です。
スピーカを作る上で重要になるのが締め上げ!
玄人は20トンプレス機。でも普通の家庭にはそんなのありません。で、ハンドル型のF型クランプを大量に使うことになるのですが…。
F型やベルトクランプ存在するが
ラチェットバークランプ、スプリングクランプ(洗濯バサミの強力版)、ハタガネ、Cクランプ、直角クランプ、コーナークランプなどなど。
スピーカ製作には上記のものを多用しますが、いま着目しているのは全体のプレス。
F型クランプ、ベルトクランプがそれに相当します。
プレス機並みの圧着が目的。つまりは側板貼り付け。なので、そんなときには上記が大量に必要。最安値を探しましたがそれでも↑。
大量に、となるとお財布君に修羅場が訪れてしまいます。
先人が考案してんだ
大山美樹音さんが考案したのはこういうもの。
板材で作った押さえの間にスピーカを挟み両側からナットで締め上げるというもの。
材料が、板、長ボルトx2、ナットx4だけで1セット作れる優れモノ。これをいくつも並べてプレス機のようにスピーカに圧力を加えます。
自分用に手を加える
でも、自分が作るスピーカの大きさは、おおよそ80cm x 35cm x 15cmで結構大きい。で、80cm x 35cmの側板を最後に貼り付け。
販売されてる長ボルトは通常1m。それを考えると、冶具を床に並べる⇒側板を下にしてスピーカ置く⇒上からクランプ作業。こうできると便利です。
そこで↓こういう床に並べられる変形バージョンを作ります。
自分用観点での優位点と欠点。諦める、改善を目論むポイントが以下。
諦める 優位点1 |
図中A… ボルト間隔自在。 |
力を掛けられた冶具がひん曲がるので、必要最低の間隔に調整可。 ⇒数パターンの間隔を準備。ひん曲がり軽減のため、太い角材使用。 |
諦める 優位点2 |
簡単に 作れる。 |
⇒ちょっと作成に手間が掛かるように。 |
補う 欠点 |
図中B… 床への設置部分邪魔。 |
⇒下側の冶具自体にナットを埋め込み、床に平面設置可能に。 |
1 | 30x30mm角材6m分 | 600円 |
2 | 5.5mmx600x300mmベニヤ | 150円 |
3 | 1mのM6長ボルト8本 | 800円 |
4 | M6蝶ナット8コ | 400円 |
5 | M6鬼目ナット20コ | 1400円 |
計 | 3350円 |
小辺のベニヤ板を挟んでる様子↓。
諦めた優位点1をカバーするため角材を2本貼り付けて太さ6cmに。(ちょうどいい太さの角パイプで、それ加工できるとベスト。)
また、色んな幅に対応できるよう、穴の位置を不規則に。
ついでに5.5mmベニヤで関連部品を。
切れ込みを入れただけの“蝶ナットレンチ”、穴を空けただけの“ベニヤワッシャー”。
下側に埋め込むナットはこういうの。鬼目ナットと呼ばれ、下穴を開けて六角レンチでグリグリ回してネジ込みます。
トリマーなどで上手く穴を空けられるなら爪付きナットでも。
いい感じにできた自作クランプ治具
→ポンポンと上側を置いていく。
→蝶ボルトを差し込みクルクル回してセット。
→均等に力が掛かるように蝶ナットをレンチを使って締め上げ。
これは接着剤を付ける作業と平行して行われる作業。何かと慌てるシチュエーションですが、手順が少ないので心に余裕が出ます。
床は定盤ほど立派ではありませんが一応平ら。スピーカが大きいと歪んでクランプしてしまうことが多いのですが、それも起こりにくいです。
これがあるのとないのでは出来上がりに雲泥の差が出ます。
扱う大きさなど条件が似てる方はお試しあれ。
余談ですが、以前やらかした失敗。
コーススレッド(ネジ釘のこと)の圧着力の凄まじさに気付いた頃、好んでそれを使っていた時期がありました。
60mm、70mmネジ込んでんだから相当強えだろうと、調子に乗ってクランプ作業なしで打ちまくっていました。
相当厚い板でも↑このようになってしまいます。それだけコーススレッドが凄いということなんですが。
「音にどう影響」、「悪影響を証明可能か」など、そんなこと関係なくなんか嫌ーんです。完成後に叩いた感触もやっぱり違いますし。
クランプ作業は大事です。コーススレッドを打つにしても端折らないよう気を付けないといけません。
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