ポク太郎です。
製作中の自作バックロードホーンスピーカ。
本日は組み立ての様子。木工用ボンドで板材を接着します。
細かい部分のブロック接着→配線・ナット埋め込み→最終貼り付け→カンナによる最終成形まで行うので長いです。
組み立て~ 板材の接着とクランプ

バックロードホーンスピーカなので「空気室・スロート・第1音道周辺が複雑で細かい板材で構成」。
非常に仮組精度が低いのでこの部分だけブロックとして接着し一体化してしまいます。
コニシ木工用ボンドとラチェットバークランプで強力接着
ポク太郎が使う接着剤はこれ。
スピーカ自作=高性能な高級ボンドとこだわる方が居ますが、現在の木工用ボンドは無理矢理剥がそうとすると先に木材が割れるほど高性能。
木材自体より強力な接着以上は不要だろうてことで、ずっとこのコニシ木工用ボンドです。そんなこだわりより重要なのは上手な接着=接着面積の確保、適度な水分補給、クランプ。
また、速乾タイプとCH18と表記される通常タイプの違いは水分含有率。どの道、まず接着面を濡らしボンドを行き渡らせてから接着するので通常タイプを選択。大量に使うので1㎏を常備。
こういった細部の圧着に便利なのがラチェットバークランプ。U字クランプやハタガネのような万力型でないタイプで、プラモデルの固定にも使える簡易的なもの。
クランプ力より接着角度などの精度を優先したい場合に、20㎝タイプ、30㎝タイプを複数本所有しておくと便利です。
組み立てたブロック部分をカンナ・ヤスリで成型
接着後、ある程度ブロックとして一体化できたら、カンナ・ヤスリでそれらの寸法を正確に合わせます。
「人間の指は0.1㎜までの段差を検出できる」と言われます→指で触って段差を感じないレベルでブロックを仕上げます。
ここでその一体化したブロックを使って再度仮組。
どんなプレス機であろうとはみ出た0.1㎜を圧縮できないので、特に外形寸法(例の場合は幅方向と奥行き方向)は正確に。
これで、内部の板材を次々貼り付けていける状況が完成しました。
板材貼り付け・接着・本気クランプ
ブロックとして一体化させた部分も含め、板材を天板に接着していきます。
接着面全体にボンドが行き渡るように水浸しにしながら、自作クランプ治具で強力に圧着。
下のようなのを並べ、直角を気にしながら、反りを修正しながら、思いっきりプレスしながら、板材を接着していきます。
大抵は一枚貼り付けて十分な乾燥時間→次の作業…。十分な乾燥時間を要するのは、それだけキチガイじみた圧力を上記のようなクランプを使って掛けるからです。
なので結構時間の掛かるステップです。
組み立て~ 配線・ナット埋め込み
- ナット埋め込み
- 内部配線
- 空洞部分の処理-内部のデッドスペースを砂で埋めるなど
- その他内部の仕掛け-スピーカユニット背面に反発機構準備するなど
今回は1.ナット埋め込みと2.内部配線が該当します。
簡易版ナット埋め込み
レンチで締め上げる相手ではなくせいぜいが六角レンチで締める程度のものなら、通常の六角ナットを木材に以下の方法で埋め込んでしまいます。
六角ナットの長辺がおおよそM4で7㎜、M6で10㎜。ナット深さ分だけ、それらより0.5㎜程度小径の穴を掘ります。やわらかい木材なら更に-0.5㎜小径にして調整します。
そのような段差付穴を作った後、反対側から六角頭ボルト→ナットを回転させないようペンチで掴みながらレンチで締め上げると木材中にそのままめり込みます。
これが簡易的ナット埋め込み方法。もちろん、人間の力では壊れる訳ないほどの強度が欲しい場合は鬼目ナット。
ただ、スピーカユニット程度の締め上げならそこまで要らないてことで上記のように作りました。
忘れずに内部の配線準備
あらかじめ配線ルートとなる板に穴を空けておきました。
やり方は、配線が通る太さより少し大きめの穴を空け、配線周囲にティッシュを巻いて穴に突っ込み+木工用ボンド。ボンドを差し込んでから目打ちでティッシュを詰め込む動作です。
木工用ボンドは紙もくっ付けるので目打ちでグイグイ突っ込めばかなりカンカン状態に=空間的に隙間なく配線が通せます。
内部の処理をすべて完了した状態がこちら。
組み立て~ 最終貼り付け
組み立て~ カンナによる最終成形
おそらくスピーカ自作の一番の醍醐味と思われる組み立て作業。
やっぱり大事なのは接着剤の上手な使い方、上手なプレス。それに尽きます。
構造的に強度がないといけないスピーカー製作なので、木工の腕が試されるステップとも言えます。
次からは見た目をよくするためのヤスリがけ・キズ埋め・との粉作業です。
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