ポク太郎です。
高度に発達した現在の産業社会の常識。
つまり、自作大好きDIY人間はただのバカ←一切反論できません。
でも、子供の教育となれば話が違ってきます。
夏休みの工作何しよう?と悩むお子様方に、簡単に作れて、既製品より優れ、勉強にもなり、重大な危険を伴わず作れるアイデアを提供します。
どこでも売ってるヤスリホルダー
大人なら電動サンダー。
でも子供には贅沢品。大切なお子様を立派に育て上げるには“痛み無くして成長なし”を徹底する必要があります。
そこで売られてるのがヤスリ台。金属製の物や、握れる形状にした段ボールやスポンジにサンドペーパーを貼り付けたものが一般的。
価格を見てもらえば一目瞭然。いくら自分で作れるこんな簡単な構造のものとはいえ、ホームセンターで材料を揃えシコシコやるのは割に合わずと即断できる低価格。
でも、それを子供に作らせるから勉強になり将来の糧に。おまけに悩ましい夏休みの工作、自由研究も1年分クリアできてしまいます。
下は夏休みの工作・自由研究ネタを探しに来た方向けリンク。本投稿内容とは無関係。
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自作ヤスリ台の構造と材料
これが今回作った自作のヤスリ台。
これが自作ヤスリ台の構造
構造説明のため、ヤスリホルダー部を外した図。上から見た図とヤスリ面から見た図。
ヤスリ台に六角頭のボルトを埋め込み、4㎜ベニヤで作ったヤスリホルダーと蝶ナットで連結しサンドペーパーの端を抑え付け固定する構造になっています。
自作ヤスリ台の必要材料
1 | ヤスリ台部 | 12㎜厚ベニヤ85x220mm |
ホルダー固定ボルト | M6六角頭ボルト35mmを2本 | |
持ち手固定ネジ | 木ネジ50mmを4本 | |
2 | ヤスリホルダー部 | 4㎜ベニヤ80x35mmを2枚 |
ヤスリホルダー部 サンドペーパー抑え |
4㎜ベニヤ80x5mmを2枚 | |
ヤスリホルダー部 抑え部と高さ合わ材 |
4㎜ベニヤ80x10mmを2枚 | |
ヤスリホルダー部 固定用ナット |
M6蝶ナットを2個 | |
ヤスリホルダー部 ワッシャー |
M6用ワッシャーを2個 | |
3 | 持ち手部 | 30㎜角材130mm |
持ち手部足 | 30㎜角材30mmを2個 |
ホムセンで調達必要な部材と工具
ホムセン向け買い物リストは、
1 | 12厚ベニヤ200x300mm (できるだけ反らない板材) |
1枚 |
2 | 4㎜厚ベニヤ200x300mm | 1枚 |
3 | 30mm角材250mm | 1本 |
4 | M6六角頭ボルト35mm | 2本 |
5 | M6蝶ナット | 2個 |
6 | M6用ワッシャー | 2個 |
7 | 木ネジ50mm (商品名はコーススレッド) |
4本 |
8 | 実使用時に必要になるサンドペーパー (一番一般的な紙製で十分) |
適宜 |
値段にすると…、都合のよい少量売りゲットできれば600~700円位かぁ?
使用する工具は以下。電動ドリルの敷居が少し高いが、それとそれ用の歯はやっぱり欲しいかな。キリ+彫刻刀でも頑張れるが、無い方は手動の安いドリルでも。
1 | ノコギリ 板材各種切り出しに使用。 |
2 | 電動ドリル ボルト・木ネジ用穴空け、六角頭埋込穴作成に使用。 |
3 | 電動ドリルの歯Φ9.0、Φ6.5、Φ4.5など ボルト・木ネジ用穴空け、六角頭埋込穴作成に使用。 |
4 | 木ネジ用の+ドライバー 木ネジをねじ込むために使用。 |
5 | 金属製ヤスリ棒 持ち手を力の入る形状にするために使用。 |
6 | 木工用ボンド ホルダー部、持ち手の足接着のために使用。 |
自作ヤスリ台寸法図面と作り方
自作ヤスリ台寸法図面
各寸法は以下。
ヤスリホルダーと持ち手の加工法も図面中に。木工用ボンドとノコギリで形状を成形します。
コーススレッドこと木ネジの正しい打ち込み方
この道具はこれでほぼ完成する単純なモノ。なので先に持ち手をヤスリ台に固定してしまいます。固定方法はコーススレッドの名で販売される木ネジ。
位置決めが不安定でやりにくい場合は一旦両面テープで固定した上で下穴開けに入ると簡単です。
ねじ込みの注意点が以下。太さたかが数㎜と軽んじてしまいますが、こんなモンねじ込まれれば木材破壊に至るストレス→バキッといった瞬間に強度0。
なので、転ばぬ先に下穴を空けネジ体積より少し小さい空洞を作ります。これはコーススレッドを使う上での常識。
見た目でぱっと選ぶこーいうときに便利なのが安モンドリルセット。やたら安いし。
六角頭ボルトの木材への埋込方法
次の加工は六角頭ボルトの埋め込み。M6の六角頭の内径がおおよそ10㎜なので少し小径のΦ9.0㎜ドリルを以下のように利用します。

- 12㎜厚べニヤ表面から六角頭高さまでΦ9.0㎜の穴を掘る。
- 目的の六角頭ボルトを差し込み、反対側に捨て板を挟んだ上蝶ナットで締め上げ。
- 回転しないようペンチで六角頭掴みながら蝶ナット締め上げ→六角頭がめり込んでいく。
- ボルト頭が完全にヤスリ面より凹んだら完了。
力任せに六角頭をベニヤにめり込ませ固定するのが趣旨なのでかなりのパワーを要します。
そこで準備するのが捨て板に切れ込みを入れただけの蝶ナットレンチ。使い回し画像で分かりにくいですが写真下方の。
このベニヤ板レンチ利用してグリグリめり込ませていけば十分な強度で固定されます。
残りは力の入れやすい持ち手の形状成形ですが、理由も挙げながら説明するので次項で。
自作ヤスリ台の優れた点と勉強となるポイント
- 一番力の入れやすい形状。
- ヤスリに掛かる力が逃げない構造。
一番力が出る方法を知れ
大工さんは力持ちですが、それはいつも力仕事してるから。だからといって、人間業とは思えないスーパーパワーを放てる訳ではありません。
力を出せるのは、力持ちだからでなく、“力の掛かり方を常に意識”してるから。
木を組み合わせる場合、ボンドで対処する素人に対し大工さんはホゾを掘って木を組み合わせます。木材の強い使い方に着目してるからです。ネジ打ち込む木目の方向や組み合わせ方向まで。
ここで木材でなく人間の手の骨格の話。
一番破壊力があるのはパンチでなく掌底。グリーンベレーが使う奴。
掌は無数の骨が筋肉で連結されたもの。そんなグゥナグゥナなものより、腕の骨と直結する掌中央少し下の凹んだ場所。そこで押し込むのが一番力の逃げない方法です。
フゥナフゥナと表現する地域も。こちらも世界中どこにも存在しない音。フとゥの混合音。
内包される意味が“グニャグニャ”“フニャフニャ”とは明らかに異なる言葉です。
上で貼った市販のヤスリホルダーのコメント欄には“握りやすい”などの感想。でも、握る必要はどこにもなく、そんなことに意識を配らないといけないのは力の入れにくいもの。
握るではなく掌底で押す。
痛み回避する必要も無く、何かを支える必要も無く、方向調整の必要も無く、他に気を配る必要の無い形状が一番力の入る方法=疲れない方法。ついでに“ツボ押ししてくれる”と尚よろし。
なので、持ち手部分は角を残してるにも拘わらず丸い状態にしています。角が掌底部分にすっぽり入るので動かそうとする方向からずれません。
その形状にするためには結構削り取らないといけないので、ノコギリ、あるならカンナで粗削り→金属ヤスリ棒→サンドペーパーで丸く仕上げていきます。
また、台座と持ち手部分の連結がグゥナんグゥナんだと力が逃げることに。持ち手結合に50㎜の木ネジをそれぞれ2本ネジ込みガチガチに連結したのはそのグゥナんグゥナん回避のため。
「握り締めながら押し当てながら前後運動」でなく、「掌底押し込みに集中&持ち手部分つまんで元の位置に戻す」←これが一番効果の高いヤスリ運動。
力の方向を意識せよ
一応前項で持ち手の形状を成形し終われば完成。
ここではサンドペーパーの固定の話。
ヤスリホルダー部をM6の六角頭ボルトと蝶ナットで締め上げて固定、ヤスリホルダー部に貼り付けた5㎜幅の細長い4㎜厚ベニヤで横幅一杯にサンドペーパーを抑え付けます。

反対側10㎜の理由は、蝶ナットによりヤスリ台に平面で押し付けられ、更に5㎜側に力が加わるようにするためです。
ヤスリ動作は長手方向。なので固定しないといけないのは長手方向。だからセッティングの際、サンドペーパーに目印となる折り目を付け、余長無くセットする必要があります。
狭い領域に使えないシロモノは不便なので、ヤスリ台の大きさは一辺を小さく85x220㎜としました。
サンドペーパー抑えを全幅としたのは短手方向へのヤスリ運動も想定したから。
背が高く倒れてしまうので、持ち手下に手を突っ込んでヤスリ台を掴む必要がありますが、上記固定はそれにも耐えられます。余長無しなら。
でも、その使い方はあまり便利に非ず。広い面積をヤスりたいなら、斜めった状態で掌底をセットしずらす方が便利。
ヤスリ台に反発力が欲しい場合は
ここでは対処していませんが、ヤスリ台自身にスポンジを貼り、反発力を付ける方法も。
その場合は、玄関マットなどが動かないように滑り止めとして敷く網目状のスポンジが使えます。ホムセンだけでなく100均にも売ってそうな。
網目はスカスカですが、両面テープでヤスリ面に貼り付けても問題ないと思われます。
いっちょ前の顔してお子様の教育行動に走るポク太郎。
でも、本投稿で“子供には贅沢品”と言及した電動サンダー。
その電動サンダー自体が子供の小遣いレベルの値段なんだよな。
やっすい中国人労働者のせいで日本の教育にも悪影響が出ております。安すぎも考えもんですわ。
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