ポク太郎です。
ジジイの専売特許は「スピーカ作るよ作るよ詐欺」。
重い腰を何とか持ち上げ、やっと板材の切り出しを行いました。
そこでの痛感を鑑み、板取り設計や切り出しのコツをブログの更新ネタにします。
自作スピーカを作る方なら恐らく誰もが考えてること。早い話が自分が設計時に見るためのノウハウ整理。
久しぶり作業の付き物は?
調べたところ、スピーカ作るよ宣言したのが昨年2021年6月26日。
宣言の1年後にやっと板材の切り出しを行いました。

久しぶりに何かをして叫ぶのは、
というわけで、今後忘れないようしっかりと文章として残しておきます。
究極の長さ調整はカンナ=設計時にはみ出しておく~設計コツ1
人間の指は0.1㎜までの段差を検出できると言われます。
つまり、指でなぞった際に「同一平面だな」と思わせるには段差をそれ以下に収める必要がありますが、組み立て誤差を0.1㎜以下にするなんてプロでも無理。
そこで便利な道具がカンナ。周囲の高さに合わせ、紙より薄い単位で切り出せる道具です。
なので、設計時にあらかじめはみ出す寸法で設計→組み立て後にカンナで成型。
木口が外面に飛び出す板材はそれを考慮し、あらかじめ数㎜長くしておきます。

突き当て方向決めるのは誤差の許される方~設計コツ2
このような場面では片端が自由になるような突き当て方法を選択。片端が自由なので許容される誤差を大きくできます。優先順位は強度に影響する要素>>音道太さや管の幅・高さ。

両側を挟まれた板材とは寸法の誤差が全く許されない状態。モノの長さとはちょこっと長いだけで、
なので、こういう両側から律速されるパターンを作らないよう設計します。

言うてみればこの×印=悪い例の方はスピーカの天面・底面・側面。
だから、外面の板はホムセンカットサービスを活用し一番気を使います。その気を使う1点のみに集中するため、どうでもいい内部は誤差を許容する構造に。
自作スピーカに一番重要な強度を常に意識~設計コツ3
当然部品数が少ないほどガチガチ強度を確保できます。
バックロードホーンなどはスロート部分があったり何かと部品数が多くなるタイプですが、以下のように手ノコで形状作成すると部品点数が抑えられます。

これも優先順位を【強度に影響する要素>>音道太さや管の幅・高さ】とした結果。
音道幅の1㎜の誤差を気にするのは初心者。計算できる部分に囚われ、計算できない複雑系の共振が見えてないからです。
それが実現できて初めて、音道幅の理論値・斜め接合などの細工が生きてきます。
ホムセンカットサービスの直線・直角精度を積極利用~設計コツ4

自作スピーカなので大量の板を使用することも。だとしても水平・垂直な立方体に仕上げるものなので大抵は同幅の板が多数。
そこで、サブロク板長手方向の切断専用としてホームセンターのカットサービスを利用します。

よほど直角精度が必要な部分以外は基本長手方向のみのカット→180㎝の細長い板を持ち帰り。こうすることで、
- それなりの精度で同幅の板が得られる。
- ホームセンターからの持ち帰りが楽に。
- カット数も少ないので費用安く。
後は、その細長い板を自前カットし、必要な板材を自宅で揃えます。
なので、設計時には積極的に同幅の板で構成できるよう選択。そうすることで、よりホムセンカットサービスの直線・直角精度の恩恵に与れます。
例外的な部分として挙げた“よほど直角精度が必要な部分”とは、ポク太郎の場合はスピーカ側板。左右2ch分同じ高さでないといけないし、その側板を基準として各所の寸法を測るので。
というわけで、自作スピーカ設計時に念頭に置くこととして、
- カンナ調整前提として冗長部分準備。
- 誤差を許せる貼り合わせ構造を念頭に。
- 自作スピーカ強度意識=形状切り出しで部品数削減。
- “同幅”材料が多くなるよう構造設計。
を挙げておきます。
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