ポク太郎です。
スパイ映画が好きです。美女とマシンガンも大好きです。その昔大好きだったのがマギー・Q主演の『NIKITA/ニキータ』。
調べるとシーズン1公開が2010年と既に十年前の古いドラマですが、大好きなので似顔絵を描いてみました。
もう十年…。
“NIKITA”を冠する作品まとめ
政府の陰謀説を映画化し強烈な印象を与えたのか、以降多くの亜種が作られることに。ややこしいので各wikiにリンク。
映画 | 1990年 原作 |
NIKITA リュック・ベンソン作フランス映画。 |
映画 | 1993年 リメイク |
アサシン暗・殺・者Point of No Return 上記をアメリカでリメイク。主人公はマギー。これはNIKITAを冠してませんでした。 |
ドラマ | 1997年~ | La Femme Nikita(区別のためAXNではニキータ1997に改) カナダ製作の海外ドラマ。 原作のその後を受け継ぐ作品。大絶賛されてますが残念ながらDVD未発売。ニキータ1997を視聴する方法は、
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ドラマ | 2010年~ | NIKITA/ニキータ マギーQ主演アメリカTheCW系列テレビドラマ。設定は原作と同じだが物語は別物。 |
本投稿は一番下のマギーQ主演『NIKITA/ニキータ』が話題です。
マギーQニキータの特徴と他との違い
Looks Do Kill!
副題である英文「Looks Do Kill.」。動詞の前に全動詞の原形Do。
つまり「Looks Do Kill.」は“見た目こそ相手殺す”、“美貌こそ暗殺術”などの意訳が適当と思われる強調文。
このドラマはマギーQを始めとするスーパーモデル軍団がマシンガン片手に奮闘するハリウッドらしい華やかな映像。疲れ目のお父さんの目の保養目的番組です。
だからと言って物語がチープだとか低質てわけでなし。現実社会や自然現象には当然即してないが、話の作り込みはそれなり。
意外な展開、奇抜な策も存在し、物語の辻褄もクリアし続ける矛盾の少ない物語。
スパイ映画では、自分側の強みが状況変わって敵側強みへ、そうなると元々の弱みが武器へ、などコロコロ移り変わります。
「んぁ?どゆこと?」と巻き戻して確認することが多い、華やかだけど一応スパイ映画。
本作と他バージョンの物語上の違いは
このバージョンは、最初の設定はリュック・ベンソン作『NIKITA』。所々同じ描写が使われますが、それ以外は別物。
なので原作と混同すると「ん?」なるので、『NIKITA/ニキータ』の掴み損ねてはいけない前提を列挙。
●スパイ養成目的は国家に仕えるため、と教示。暗殺任務アリ。
●“訓練生”として暗殺者養成→査定後エージェントとなり偽装生活。
●「任務の障壁」と組織に婚約者を殺されたニキータが脱走&復讐。
●組織の創設者パーシーは政府が関わった証拠を“ブラックボックス”に保管。
●“ブラックボックス”には世界大戦確定となる陰謀の証拠多数。
●弱みを握られた政府高官がパーシーに手を出せない状態。
番組構成シーズン1~4全73話
2010~2014年に公開。化粧のチークを大きく濃くするメイクが流行ったのがシーズン2辺り。見てると流行の移り変わりに気付きます。
内容で分類するとシーズン2のフルシーズンで念願成就、その後はスピンオフとして見ても違和感ない感じな構成。
シーズン | エピソード数 1話45分 |
備考 |
1 | 22話 | 打倒ディヴィジョン |
2 | 23話 | 打倒ディヴィジョン |
3 | 22話 | ディヴィジョン後始末 |
4 | 6話 | 最後の強敵後始末 |
全73話で『ゲームオブスローンズ』と同じ話数。が、こちらは45分番組なので全長55時間。やたら長いエピソードとかは無いし。
あらすじ解説もご用意
先述のようにスーパーモデル軍団が演じた華やかな番組ですが、一応スパイドラマなので変遷する戦術に付いて行けず「ん?」となることも。
それを踏まえ、本サイトには視聴済の方のみが分かる文章でまとめたあらすじ解説を準備しております。
是非、作戦の意味・目的・狙い・隠れ蓑や誘導方法を把握し、パーシーの天才ぶり・恐ろしさを思い出して下さい。
『NIKITA/ニキータ』登場人物:主役
主人公は二人
このドラマは主役が二人。
一人は元ディヴィジョンのエリート。禁止された恋愛で婚約者となった一般人ダニエルを殺害され脱走→復讐を誓うニキータ。
もう一人はニキータが訓練した少女アレックス。“暗い過去を持つ少女”と紹介されます。
ニキータ
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復讐を誓う元エリート:ニキータ
俳優:ニキータ役女優マギーQ |
その昔、里親の元で荒れ果て薬でハイ→警官殺害→死刑。が、秘密組織ディヴィジョンが死を偽装しセカンドチャンス。暗殺任務に明け暮れるが、恋人ダニエルを殺害され、脱走し復讐を誓いました。
後に判明しますが、本名はニキータ・ミアーズらしい。 女優マギーQはご存じ米国人父とベトナム人母の間にハワイで生まれた米女優。初のアジア系女性『NIKITA』とのこと。 |
アレックス
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暗い過去を持つ少女:アレックス |
上記ニキータが訓練した“暗い過去を持つ少女”。ディヴィジョンの手口を知り尽くすニキータが、組織が目を付けるはずの方法で逮捕させました。結果、二重スパイとして潜入成功。
本名は物語内で次第に明らかに。あまり名字を気にするべきでないドラマですが。 アレックスに関係する企業が、組織ディヴィジョン、更にはそれを承認するグループの紆余曲折に関わる核。 |
登場人物:ディヴィジョン
アメリカ国家の癌“ディヴィジョン”
アメリカにはCIA中央情報局、NSA国家安全保障局などの諜報機関。
そこに一般人か軍人か不明な創始者パーシーが創り上げた秘密諜報機関組織ディヴィジョン。構成員は元死刑囚。使えそうな囚人の死を偽装し工作員として訓練・使用します。
なのでメンバーはすべて死んでる筈の人間。どこからも足が付かず暗殺任務、外国政府転覆工作に最適。
パーシー
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天才創始者:パーシー |
秘密組織ディヴィジョンのボス。ニキータに恨まれる敵役。本名はパーシバル・ローズと後に判明します。
パーシーは裏社会のボス。政府高官から使い捨てにされる存在。そこで悪あがき“ブラックボックス”。指令と内容証明を堅牢なHDDに保管して政府を脅します。 高官がチリ大統領候補の暗殺指示→パーシーが実行しブラックボックスに証拠保管→指令した高官が弱み握られる。過去の証拠が大量に保管され誰もパーシーに手を出せない状況が出来上がっています。 最近の俳優ザンダー・バークレーといえば『ウォーキングデッド』グレゴリーの印象強いかも。が、このドラマでは全く違い、恐ろしいまでの図々しい天才敵役を演じます。 |
アマンダ
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心理のスペシャリスト:アマンダ |
冷静沈着な参謀。心理を読み解き支配する尋問官。“アマンダに疑われる=一巻の終わり”として恐れられる。女性訓練生の教育係でも。
女優メリンダ・クラークの特徴は強烈な印象を与える目。それ故か他ドラマでは暴漢じみた役が多いが、スパイ養成する上品淑女役がドハマり。“恐ろしさを感じる美貌”がクリティカルヒット。 キャスティングした制作陣に拍手。 |
マイケル
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指導教官:マイケル |
ニキータの教官でもあった指導教官。正義感の強い元軍人。教官だがαチームとして常に出動する忙しい腹心。
後に判明するが本名はマイケル・ビショップらしい。 何だかんだと敵である筈のニキータとやり取りするため分かりづらいが、マイケルは元軍人。上官パーシーの怪しさに困惑してるも命令は絶対で“国に仕える”ために奮闘。 なのでパーシーの不正・小遣い稼ぎと判明したミッションではニキータを助けたり見逃すことも。 |
ローン
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最上級工作員:ローン |
全ての工作員より強く残酷、指令に忠実、一切動じない最上級工作員。
標的発見→銃準備→通行人発見→ポケット内の爪に切替、事後は酸で死体溶かして証拠隠滅。←このフロチャートを無表情で淡々とこなす暗殺者。 通行人をやり過ごす理由は標的逃す可能性を下げるため。必要なら一般人も処分し隠滅するはず。 アマンダもですが『NIKITA』を冠する作品にはすべてこのタイプのキャラが存在し、いづれも黒ブチ眼鏡。 |
シーモア・バーコフ
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ITオタク”ナード”:シーモア・バーコフ |
ディヴィジョン内の監視、通信システムを統括する天才ハッカー。ニキータには“ナード”と呼ばれてたらしい。
その昔、“シャドーウォーカー”として国防総省と悶着。恐らくそれでお縄→組織へ。任務では組織内無線による現場工作員誘導役。 ディヴィジョンに宣戦布告後、ニキータがまず拉致した人物。二重スパイアレックスを隠す陽動作戦ネタに使われます。 |
登場人物:施設外、ゴーゴリ、CIA
ディヴィジョン以外の脅威やニキータが助ける人物
ニキータの目論見はディヴィジョンの作戦をことごとく潰すこと。紆余曲折からディヴィジョンに敵対する組織を利用することも。
また、陥れられそうな人物、裏切られそうな人物を察知し先に救助。中には強力な味方になる可能性を秘めた人物も。
アリ・タサロフ
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ロシアの傭兵組織“ゴーゴリ”幹部:アリ・タサロフ |
ロシア版ディヴィジョン“ゴーゴリ”幹部。KGBから引き抜かれて就任した模様。
パーシー程の厚かましさはないが洞察、推理、決断力で表現される頭の良さに恐ろしさを感じる天才。ニキータが主役なのでパーシー同様煮え湯を飲まされるが、それでも不気味な存在として長期間暗躍。 |
オーウェン・エリオット
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特殊な職制“ガーディアン”:オーウェン・エリオット |
ディヴィジョンには警護官、クリーナー、尋問官と多くの役目。中にはマイケルも知らなかった職制“ガーディアン”。務めは“ブラックボックス”を守ること。
“ブラックボックス”はパーシーの生命線。上級訓練を受けた屈強な戦士がバックアップを守ります。 ブラックボックスは全部6つ。カナダでその内の一つを守り続けるガーディアンがこのオーウェン・エリオット。 リンク先見ると分かりますが反則級のイケメン。でも顔全体を使った正確な英語発音でイラストのような表情に。自分のアゴを撃ちそうなのは構図が悪いだけ。 |
ライアン・フレッチャー
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CIAの天才分析官:ライアン・フレッチャー |
存在するはずのないディヴィジョンの痕跡を発見したCIA分析官。
報告するもCIA副長官はディヴィジョン隠蔽サイド。パーシーに陥れられそうになりニキータが救助に向かいます。 以降ライアンはディヴィジョンとそれに予算を回す、承認する存在“オーバーサイト”相手に戦い続けることに。 俳優ノア・ビーンはアレックス役リンジー・フォンセカの亭主。当時は結婚前でしたが交際ネタとオボシキシーンも存在します。 |
登場人物:ディヴィジョン訓練生
アレックスが共にする仲間やライバル
ディヴィジョンは死刑囚を工作員として使用する組織。なので、まずは工作員に仕立てないといけません。指令室の下には訓練生のジム。活躍する先輩を見せ希望を持たせます。
とはいえ、訓練生全員が死んでる筈の死刑囚。落第なら死体にするだけ。訓練生の頭には常に“キャンセレーション”の恐怖。
トム
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先輩訓練生:トム |
最終査定間近の訓練生。面倒見がよいリーダー的先輩。“キャンセレーション”発動目前の仲の悪い二人アレックスとジェイデンを救おうと導きます。
なぜそんな子が死刑囚に?てのは考えてはいけないドラマ。 最終査定を終えトムは正式にエージェントへ。その後は青スーツ姿で任務に出るのでマイケルと混同しやすい。 マイケルはニキータの言い分を理解→立場上追ってるが、トムはニキータを敵として認識。そこで見分けると掴みやすい。 |
ジェイデン
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2か月先輩:ジェイデン |
アレックスに突っかかる少し先輩。妬み逆恨みが原因、反主役側なので鬱陶しい。強がるくせに相当なビビリなのも鬱陶しい。あからさまな格闘経験無しファイティングポーズも鬱陶しい。
が、女優さんには罪は無し。それにしても女優ティファニー・ハインズのお目目。巨大な目+凄い寄り目。アレックスの正面に立ち挑発してる際のお顔にご注目。 |
ロビー
先輩訓練生:ロビー
俳優:ロビー役俳優バグ・ホール |
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従順に命令に従う先輩訓練生。理由は底辺のクズがディヴィジョンに育てられジェームス・ボンドになれるから。世界を股に掛けるスパイ活動を夢見ています。
それ故、自分の点数に響くからと劣等生の面倒を嫌がります。命令に従順な姿勢が仇となるかもな最終査定間近の先輩訓練生。 |
サラ
劣等生:サラ | |
優しい故に落第間近の劣等生。スパイとは的確な任務が必要な情け無用の厳しい職業。誰かのミスを補おう→自分の担当分から崩れ全滅。優しい子には務まりません。
それで“キャンセレーション”対象になった優しい訓練生。当然、妨害行為が目的のニキータが動きます。 |
登場人物:シーズン2以降
体制変化するディヴィジョン関係者
元エリートスパイニキータに攻められるディヴィジョン。抵抗するため必要なのは組織改造。
物語が進むとディヴィジョンスポンサー“オーバーサイト”から派遣される人物や別のハッカーも。
メインキャラが固定されてて新キャラ登場が少ないドラマなので、登場人物を覚えるのには苦労しません。
ショーン・ピアース
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監視役:ショーン・ピアース |
大改造を余儀なくされたディヴィジョンに“オーバーサイト”から派遣された軍人。特殊部隊シールズのメンバーだとか。この人が派遣された理由はすぐに明らかに。
使い捨て可能な死人工作員が取り柄のディヴィジョンを守るために来た人物ですが、絶対に仲間を見捨てない熱血漢。 |
ソーニャ
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新ハッカー:ソーニャ |
新体制となったディヴィジョンにきた新ハッカー。旧ハッカーバーコフのライバルに。が、そこはハッカー同士、通信で繋がります。真面目なソーニャはバーコフに使われたりも。 |
似てるドラマ『エイリアス』と比較・レビュー


『NIKITA/ニキータ』と主要なポイントで共通点。
- 主人公は暗殺任務もこなす20代女性工作員
- 組織に婚約者殺害され、どちらもダニエル
- 女性工作員が二重スパイ
- 敵は公には存在しない秘密組織
- 天才老人が創設者、組織内で君臨
凄く似ています。なので下に比較表。
『エイリアス~2重スパイの女』 | 『NIKITA/ニキータ』 |
ABC系列 | TheCW系列 |
2001~2006年 | 2010~2014年 |
全5シーズン127話 | 全4シーズン73話 |
約95時間 | 約55時間 |
地味 大学内でスカウトされ銀行員として偽装するシドニーなので。 |
華やか スーパーモデル揃い。演出も派手。主役二人共元ヤク中なので? |
作戦分かりやすい | 波乱で少し悩む場合あり |
400年前の預言者ランバルディの技術を奪い合う世界観。 | ディヴィジョンとその背後の組織との戦闘を描く世界観。 |
独断と偏見で比較内容を言い表すと以下。
『エイリアス~2重スパイの女』は古いので画面が暗く地味。95時間と長く、400年前の謎技術を奪い合うなど雰囲気も重い。でも一世を風靡したドラマ。
『NIKITA/ニキータ』は新しい分だけ画面も明るく華やかで派手。55時間で手軽。人気ドラマではあった。ただし設定が上記『エイリアス』に酷似。
つまり『NIKITA/ニキータ』は原作『NIKITA』と『エイリアス』の設定で軽く華やかに焼き直した、て感じ。まぁ、コレはコレでアリ。
『エイリアス』の方は重くてなかなか再視聴する気にならないのよね。
好きな作品なのでお勧めします。たまには軽いのに手を出して目の保養。「ドラマなんてこうでいーんだよ。」
ヘビーウェイトチャンプ『ゲームオブスローンズ』に疲れたら是非どうぞ。
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