中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

ポク太郎@干乾びたオタクです。が、最先端を追ってみました。

中古市場に出回った噂のマイニング専用RadeonRX470を“グラフィックカード”として改造し、動かしてみました。

その一部始終です。

ご注意
本記事に書かれる内容は火事などの重大な被害が発生する可能性があるものです。
成功はしましたが、同じことをして成功する保証は一切ありません。同様のことを行う場合は、すべて自己責任でお願いいたします。筆者は一切責任を取りません。


1. 中古市場にマイニング専用モデル出回る

マイニング専用RX470の存在を知ったのはYouTube動画。コジコジさんという、ジャンク品修理、秋葉原で売られる不思議な機械を紹介したりする人気チャンネル。

このジャンク品扱いの中古グラボは以前から話題になってた模様。

教えてくれた友達いわく下な噂。

Sapphire Technologyという中国メーカが仮想通貨のマイニング作業に特化したモデルを製造。

マイニング業者に大量に販売。

そのボードで利益が出なくなった業者が中古市場に大量放出。

モノは単なるグラボから不要部品を取っ払っただけなので、購入者が自分で不足部品を追加しファームウェアを書き換えると高性能RX470の出来上がり。

更には、そのボードに次の世代の上位モデルであるRX580のBIOSを書き込むことでそれに化けちゃうかも。

という話。

販売価格は約6,500円(税込)。それで2、3万円クラス↓の性能が得られるとのことで話題になっています。

似たような性能のミドルレンジ(おおよその性能順)
GeForce GTX980
Radeon R9 FuryX
Radeon RX580←これになるかも
GeForce GTX 780Ti
GeForce GTX1060
GeForce GTX970
Radeon R9 390X
Radeon RX480
Radeon R9 390
Radeon RX570
Radeon RX470←これ
Radeon R9 380X

2. 購入→動作確認→BIOS書き換え

電気代が気になるのでそんな高性能グラボ欲しいわけでないですが、できそうだし面白そうと購入→入手しました。パソコン工房で購入できます。

中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

最初に、使用するツールやドライバ、BIOSを。

改造手順はコジコジさんの改造動画が分かりやすいです。そちらに必要なツールのURLがあります。また、本記事ではコジコジさんのRX580化の動画も参照しております。

AMDグラフィックスドライバ
●GPU-Z
●ATIFlash-ATI向けフラッシュ書換ツール
●RX470ファームウェア
RX580ファームウェア-本記事で使用したもの
●RX580 2048SPファームウェア←リンクは貼りません。動きましたが、再書き換え不能になります。よく見たらそのBIOSページにはまだ検証前だとWarningが出てました。

使ったパソコンのスペックは、

Core-i7機
CPUi7-2600K(SandyBridge)※定格動作
マザーGIGABYTE
Z68A-D3H-B3(Ver1.0)
MEMDDR3-1333 まだ秘密
DISKSSD 128GB(S3)
GRAPHIC→今回の改造品へ
OSWin7 64bit
電源500W

PCに搭載し、初期動作確認。8ピンの12V補助電源を差し込むコネクタがあります。心もとないが電源は500W品。
電源は500W-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

PCの電源を入れ即座にBIOS設定。マザーボードはまだUEFIを入れてない昔のAward BIOS。ビデオ設定をオンボード出力にします。設定は二ヶ所。

クリックすると該当のBIOS画面画像が表示されます。
1BIOSのTOP画面に入りAdovanced BIOS Featuresを選択してENTER。
2下の方にあるInit Display FirstをOnboardに設定。
3下の方にあるOnboard VGAをAlways Enableに設定。
4ESCキーでTOPに戻り、保存のためSave & Exit Setupを選択してENTER。
5確認ダイアログが出るので、Yを入力してENTER。

再起動→オンボードVGAで画面が出力されたら、デバイスマネージャーを確認。何か認識されてるので、ドライバーをインストールすると、

初期不良動作確認-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

初期不良動作確認-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

見えました。Radeon(TM) RX 470 Graphicsと表示され認識されました。→初期動作確認は完了。

この段階ではマイニング専用のファームウェアが書かれてるので、映像は出力されません。なので改造前ですがファームウェアを書いてしまいます。

ただし、コジコジさんのRX580化の動画(1:00頃)にあるように、グラボにDIPスイッチが二つ付いており、4つのファームウェアを書き込み可能→切り替えられる模様。

なのでこのオンボード出力の環境を維持したまま、上に書いたATIFlashという書き換えツールで次々とファームウェアを書いていきました。

ただし、必ず、
○SW1、SW2の切替はPC電源断状態で。
○GPU-Zで初期状態の各ファームウェア4つを保存してから。矢印で該当グラボを選択→矢印でファイルに保存です。
BIOSバックアップ-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

書き換えは、目的のBIOSファイル.romをATIFlashフォルダに入れ、管理者権限付きのコマンドプロンプトでそのディレクトリへ移動後、

ATIWinflash -f -p 0 目的のBIOSファイル.rom

オンオフスイッチ2つでHH、HL、LH、LLの4つ書けます。書いたのは3つで、RX470用、RX580用、RX580 2048SP用←要注意

上で書いたようにRX580 2048SP用はまだ書いてはいけません。一旦書いてしまうと、再書き換え時にダイアログが出て書き換え不能になります。これは最後の手段。
RX580-2048SPBIOSエラー-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

書き換えが終わったら、いよいよハード改造です。

3. 改造1-HDMIコネクタが挿せるよう板金加工

ご丁寧にブラケットまでマイニング専用に作った模様でHDMIコネクタが板金に隠されております。

ブラケット-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

HDMIコネクタはネジ穴ありのフランジ付タイプ。これまで取っ払うとブラケットの固定先が無くなるので泣く泣くコネクタを残した様子が伺えます。

コネクタが顔を出せるようにブラケットの該当部分をグラインダーで削りました。最後はヤスリでバリを取り、角を丸く安全に。

グラインダーで板金加工-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

グラインダーでブラケット金属加工-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

4. 改造2-実装されてない電気部品の半田付け

この改造で一番の難所。HDMI信号8本が繋がる未実装部分の半田付けです。

配線8本をショートするだけでも映るらしいですが、この回路はチップとHDMIコネクタ間にある伝送波形を整えるフィルタ回路。

正規の回路でも世のすべてのケーブル、接続機器の組み合わせで動くかどうか不明なほど微妙なもの。メーカがGoする判定基準はHDMI規格に準拠できてるかあって結局相性問題。

うちは2mのHDMIケーブルを使うので、0.1uFとショート抵抗を使うことにしました。ケーブルが長いのでコンデンサで直流成分をカットするだけ。

もし、1m以下の短い場合は信号の跳ねっ返りを抑えるため、0Ω→10Ωとしてたかも。

いざ半田付けですがサイズが1005…。

まず、ネジを外しファンを外します。
ネジの位置-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

赤がファン、水色がヒートシンク、黄色がブラケットのネジ。

ヒートシンクを外してグリスを塗り直しすべきか分からず、付けたまま改造しました。高性能グリスを持ってないので。

改造部分は半田吸い取り線で指し示した部分。1005部品8個x4列=32個並んでいます。
チップ部品実装位置-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

1005サイズの半田付けコツ

HDMIコネクタ側の列にショート抵抗8個、PCI-E端子側の列に0.1uFを8個半田付けします。真ん中の2列は未実装のまま。
チップ部品実装位置-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

砂粒ほどの1005。1005向けの自分なりの半田付けのコツはこちら。

1005半田付けコツ-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

元々乗ってるソルダークリームを吸い取り線で除去し、片側だけ半田を盛ります。部品を動かないよう片方のSMTパッドでまず仮止めするためです。

仮止めは、ピンセットで部品を掴み半田を溶かしながらスライド。このとき半田ごてをAだけでなくBの面にも当たるようにするといい感じ。

それで部品は固定されるので、反対側を半田付け→できたら固定用に付けた側をちゃんと半田付け。

1005半田付けコツ-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

手は腕のブレをなくすため、図中の位置(空手チョップの場所)を地面に押し当て固定し、すべて指の動きで制御するとうまくいきます。

1608サイズ以上と1005との一番の違いは自重でピンセットから離れないこと。自分の静電気なのか微妙な磁力なのかピンセットに吸い付いてきます。

むかついてむかついて出現するのが自分の鼻息。全部吹き飛ばしてしまいます。これが一番の強敵。なので、深呼吸をしながら冷静に冷静に。

顔を思いっきり近づけてしまうので動画も取れず、完成後の様子だけ。炊飯前と炊飯後の米粒を横に並べてみました。

改造を終えBIOS設定をPCI-Ex16に戻しPC立ち上げ→グラボから出力されてることを確認。
動作完了-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

5. “例のグラボ”購入のリスクと注意点

一応できましたがここでリスクと注意点。

定数を0.1uFと0Ωとしましたが、ここが問題。

うちの接続の仕方は、

グラボのHDMI出力→AVセンター→大型TV。
関係するのはグラボ-AVセンター間のHDMIケーブルで、長さは2m以上。

持ってた2m、3mのHDMIケーブルでは動きましたが、これは単なる相性問題。

例えば、このようなHDMIセレクタなるものを間に挟むと映らなくなります。
HDMIセレクタで信号品質確認-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

当然誰からも保証されないので動かない場合は定数変えるなどで調整するしか。

しかも「2m、3mのHDMIケーブルでOK」でしたが、繋がる相手にもよりますし、ケーブルのメーカによっても特性が異なります。

単なるオンオフ信号でなくHDMIという高速の差動信号。多種多様な環境で動いたと報告があればかなり余裕ありと分かるのですが…。

なので、これは大きなリスクです。

余談-グラボに殺されるCEC機能
※このSAPPIHIREの品は正常に動くよう処理されています。グラボ自体にCEC機能はありませんが、繋いでも他の機器の邪魔をしません。

HDMI規格にはCECなる機能-TVの操作に連動してAVセンターの音量上下、TVの電源オフに連動して関連機器全部オフとかの機能があります。

グラボにはそのCEC端子をGNDにベタ接続してあるものが多々あり、繋ぐとCEC機能が殺されてしまいます。

グラボやTVなど高額なものを半田付けするなんて嫌なので上のような千円のHDMIセレクタを中継し、その中の回路を改造して対処しておりました。

CECの信号線を上記HDMIセレクタ内でグラボのCEC端子から切り離し10KΩ程度でプルアップすると正常動作します。参考までに。
HDMIコネクタのピンアサインはこちら

6. ベンチマークして性能を測定

しばらく感傷に浸った後、性能を測ってみました。

ジジイなのに3.7GBもあるファイナルファンタジー15ベンチマークソフトを入手し、流してみました。

テストに使ったパソコンは先ほどの、

Core-i7機
CPUi7-2600K(SandyBridge)※定格動作
マザーGIGABYTE
Z68A-D3H-B3(Ver1.0)
MEMDDR3-1333 4GB
DISKSSD 128GB(S3)
GRAPHIC→今回の改造品へ
OSWin7 64bit
電源500W

表中のメモリ容量を見ると分かりますが、その位人生に疲れ果てやる気のない人間が行ったベンチマークだと念頭に置いて下さい。

このFF15のベンチは回線速度もスコアに入れてるようで、無線LANの部屋ではスコア2000台後半のやや重いにしかならないので下は接続オフでの結果。

FF15ベンチ結果(高品質、1920×1080、フルスクリーン)
1RX470で普通 4031
2RX580 2048SPで普通 3982
3RX580で普通 4065

何回かやってみましたが、違いは誤差レベル。思い浮かぶのはメインメモリ4GB。GPU-Zでモニタしながらやると…、

ベンチ動かない理由-中古マイニング専用例のグラボRX470改造のリスク注意点|1005半田付けコツ|無駄なベンチマーク測定付

パンパンでした!

SWAPしまくりでまともに測定できてないようです。当たり前ですが、何も得られない測定となってしまいました。

気になるのは、スコアがRX580化で1割増しの3800程度にという話でしたが、うちはRX470の状態で既に4000。

ネットワーク接続オフで行ったのでその違いですかね。もちろんキャプチャもせず。

因みに、表中3番のRX580で回してたときのこと。一度だけ、画面が砂嵐になり、落ちました。その後、電源再投入でももう画面映らず。ぶっ壊れた状態です。

困り果てて再度オンボに切替えてBIOS再書き込み→やっと復旧。何か安全関係のロックでも掛かるのでしょうか。

GPU-Zで見えたメモリメーカはコジコジさんと同じHynix。ロットが同じか分かりませんが、コジコジさんも3番はフリーズすると仰ってたので厳しいのかも知れません。今は真冬。動いてても夏になると…、て感じ。

7. リスクと中古品との価格差を考える

まぁ、なんだかんだやってみましたが、以上がマイニング専用RX470を改造して試した一部始終でした。

結構遊べたので数日分の娯楽費としてはまぁまぁそんなモンといった感じ。満足はしました。←グラボ性能利用する気なし。

これを読んでるということはやってみよかな?と考えてる方と思います。参考までに一部始終が終わった立場から下を振り返ってみました。

「購入時に自分の持つ選択肢は何だったんだろう。」

選択肢一今回のRX470は税込6,500円。追加する部品の値段はゴミですが、普通に買えるものでないので電車賃or送料要。なので+1,000円で計7,500円。

プラスして、板金加工、1005サイズの半田付け、BIOS書き換えの作業やハラハラヒヤヒヤの心配事と時間。

単にTVの入力切替忘れてた、BIOSの設定オンボのままだった、が原因で映らないだけなのに「半田付け失敗してるかも?」「このBIOS書いちゃイカンかったかも!?」

上が改造品。対して中古品は、
選択肢二ドスパラやパソコン工房の中古品ページには、GTX780Tiがタバコ臭ありで12,000円、GTX970が 15,000円程度。(執筆時)ドスパラ中古

今回の例のグラボを選択肢一の7,500円とすると、改造で安上がる額はそれぞれ4,500円、7,500円。

うーん…。

さすが商売人。微妙でありながら尚且つ絶妙なポイントに価格設定してきますね。

なので、所感はこう。
●改造作業も楽しめてリスクにも対処できる方が改造するのは正解。

中古品では有りますが、マッサラなグラボに半田ごてを当ていじり倒すのは結構爽快感があります。自分の板金加工でHDMIコネクタがスッと挿さるようになるのも快感。
“楽しんだ挙句、高性能グラボ入手”と受け取れる場合は十分アリ。
ただし、半田ごて他を未所有の方はどう考えてもメリットなし。差額は工具購入分で食い潰すし、DIY初心者の練習用にはリスク高すぎ。

●つまらんリスクは背負わず、数千円差の中古のグラボを選ぶのも正解。

気になるのは消費電力。電気代が月に数百円差出るような使い方なら、そっち重視で同クラスの低消費電力のものを選ぶのが吉。

これが実際にやってみた人間の所感。参考になれば幸いです。

以下は広告。ドスパラ中古でのほぼ同価格帯のグラボ一覧。

参考までにパソコン工房のグラボ中古品ページも。

最後に、オタクの最先端を追いかけたついでに、ブログの最先端も追いかけておきます。

噂のマイニング用RX470を580に改造してFF15ベンチ!結果は?GPUの本名は?熱の出身地は?ライバルは誰?

メモリ4GBのゴミPCだったので何も分かりませんでした!

でも今後の人柱の動向に注目したいですね!

いかがでしたか?

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