ポク太郎です。
大量キャストと老朽化施設、アメリカ社会問題も絡み合う複雑な『オレンジイズニューブラック』を髄までしゃぶりつくすためのシーズン6回想シーン解釈です。
『オレンジイズニューブラック』シーズン6までの を含みます。
OITNBシーズン6主舞台~重警備刑務所の管理ブロック
重警備刑務所に舞台が移り、人種よりブロック間の対立の方が主になるシーズン6。
どちらかと言えば過去の因縁の方が重要になるので、どのブロックに誰配属、それぞれの過去の因縁をこちらのページにまとめました。
1.隔離棟 | それぞれ孤立した房で、ケンカの原因やけが人を一時的に隔離するための棟。暴動組がまず入れられた棟。 |
2.懲罰房 | 完全分離された独房。軽刑務所のとほぼ同等。 |
3.Bブロック | 老人、病人、マイノリティが入れられる通称フロリダ。楽園て意味だと思う。 |
4.Cブロック | 現在美味しい仕事を牛耳る棟。妹キャロル![]() |
5.Dブロック | 現在仕事が回ってこない棟。姉バーブ![]() |
6.精神病棟 | 精神異常者を入れる棟。これも軽刑務所のとほぼ同等。 |
OITNBシーズン6の回想シーン意味・解釈・目的
シーズン6第1話『一難去ってまた百難』
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S6E1『一難去ってまた百難』 |
回想内容 | いつもの回想でなくシーズン5の真相発表。 ・シーズン5SWAT突入時。シンディとスーザン隠れ、SWATのピスカテラ殺害の隠蔽目撃。シンディが見てないことにするため別場所に移動。 ・シーズン5逮捕時。物置で捕獲。重警備への移送バス中。レッドの“人質にされてた”作戦をシンディ拒否→スーザンに言い聞かせ。 |
物語上の意味 | 常に政府側に陥れられてきた黒人の思考回路紹介目的。 SWATの隠蔽策を見て、「絶対自分らがピスカテラ殺害犯に仕立て上げられる」とシンディが確信。嘘に耐えられないスーザンの幻覚症状が酷くなっていきます。
他の動き)
メンドーサと手柄横取りした暴動首謀者マリア対立。重警備の看守タミカはテイスティの元職場同僚。「重警備では生きられない」と常々言ってたフリーダが自殺未遂。 重警備隔離棟に居るのはフリーダ組。皆の心配事は暴動主導犯とされる刑期延長だが、ピスカテラ死亡をシンディ・スーザンしか知らない。 |
シーズン6第2話『激ヤバな事態』
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S6E2『激ヤバな事態』 |
回想内容 | ・学校で浮気→妊娠。 ・父親隠し続ける。 ・自分の母親が赤子を抱っこ。シンディは家を出る。 |
物語上の意味 | シンディの人物紹介目的。 シンディがピスカテラ死亡の真相をかたくなに隠す回。屋内プールから出た指紋追求→テイスティの名前を言ってしまい罪悪感。それでも真相は隠す。隠しきれないのに最悪の状況になるまで逃げ続けるのがシンディの人物像。
他の動き)
看守チャーリーとまだ逃亡中のドゲットが看守ディクソンの前にも姿現す。メンドーサが策を巡らせマリア突き出して一般房へ。怪我直ったダヤも。カプート自宅待機、フィゲロアが所長代理に復帰。 |
シーズン6第3話『自分の身は自分で守る』
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S6E3『自分の身は自分で守る』 |
回想内容 | ・昔の重警備。姉バーブと対立するボスキャロルの相方がフリーダ。ブロック間で縄張り争い。 ・商品盗難→キャロルが犯人=姉バーブと決め付け激怒。 ・キックベース対決姉バーブvs妹キャロルチーム。取っ組み合い中に真相判明。フリーダが所長に商品差し出し軽警備移送の取引。 |
物語上の意味 | フリーダの重警備恐れる理由、軽警備移送理由、人物紹介目的。 凶悪犯罪者フリーダが軽警備に居た理由。シンディのメモから一足早くピスカテラ死亡を知ったフリーダが親友レッドを屋内プール整備首謀者に仕立てBブロック=フロリダ配属される回。また、パイパーが勘違いし自暴自棄→レッドに不利な証言重なる。
他の動き)
別施設で受刑者扱いのリンダ丸刈り→身分判明→MCC脅して副社長に昇進。ニッキーが弁護士である父親と面会。尋問官の言い方からピスカテラ死亡と気付いたレッドが情報共有に奮闘。でもうまく伝わらずパイパーはアレックス死亡と勘違い。 |
シーズン6第4話『心の声を言葉に』
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S6E4『心の声を言葉に』 |
回想内容 | ・母親の試着に付き合い、父親の文句聞く。 ・ユダヤの発表会。予定のスピーチ無視し演説「両親が自分に無関心なのになぜ神は父母を敬えと?」 ・両親に叱られまた疎外。 |
物語上の意味 | ニッキーの人物紹介目的。 暴動時に薬品保管庫占拠し薬物ばら撒いたので刑期70年と脅迫。レッド売れば取引可能。伝えられたレッドはニッキー守るため了承。誘惑に弱いニッキーだが、伝えることは伝える人物像。
他の動き)
ドゲットは看守二人と遊園地。Cブロックに配属されたパイパーがアレックスと再会、レッド窮地に陥れたと気付き絶句。ククーディオ死亡情報。政府が自分を首謀者に仕立てようとしてるのをテイスティが新聞で気付きカプートに連絡。塀の外では就職できないアライダが売り込みスキルとサプリ販売に気付く。バディソンがパイパーまたはアレックスを何かのターゲットに。 |
シーズン6第5話『イタズラもほどほどに』
S6E5『イタズラもほどほどに』 | |
回想内容 | ・回想無し。 |
物語上の意味 | “イタズラ”とは看守のドラフトゲームのことかなと。 ドラフトゲームとは各違反行為に点数を付け自分が指名したメンバーが何点取るか競うゲーム。高得点違反を犯す囚人を予想した看守が勝利するギャンブルのような。
他の動き)
チャン発見されやっと人数違いに気付きドゲット指名手配。看守らのドラフトゲーム本格化。看守マカロウがPTSDで、虐待したマリアに怯える。 |
シーズン6第6話『それぞれの子宮事情』
ダディ | S6E6『それぞれの子宮事情』 |
回想内容 | ・クラブで女性を誘惑し男性に提供する斡旋業。 ・翌日、紹介した女性の殺害現場。 ・斡旋業継続。 ・殺害犯匿った報酬受け取り。 |
物語上の意味 | ダディの服役理由・過去紹介目的。 女性斡旋業+殺人犯隠匿経緯発表。Cブロックを陥れようとDブロックダディがチーズ汚染→廃止されたチーズの搬入経路とはブツ納入経路→結局仕事潰してしまう回。仕事得ようと策を巡らせた結果大失敗を招くダディの人物像。ダヤに接近し、ボスバーブが説教。
他の動き)
レッドが取引=暴動の扇動認める。テイスティは扇動認めるもピスカテラ殺害認めず→傍聴席から拍手。メンドーサ閉経、フローレスは子供得る場合は高齢出産と気付く。フラッカとシンディコンビがラジオ業務ゲット。里子となってる自分の子が母親アライダに失望→抵抗のためサプリ販売開始。陥れようとしたDブロックに対しCブロックバディソンが報復のウンコ。 |
シーズン6第7話『風向きが変わるとき』
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S6E7『風向きが変わるとき』 |
回想内容 | ・学校の化学実験で過去の放屁をからかわれ暴れて退学→家でも暴れる。 ・矯正キャンプで周囲から舐められる。 ・周囲から舐められ続け、指導者が「自分で道切り開け。」 ・やり返すため焚火にスプレー→大惨事に。 |
物語上の意味 | バディソンの人物紹介目的。 Cブロックボスキャロルにハブられ、バディソンが信頼を取り戻そうと奮闘する回。恐らく「自分で切り開く」=「悪人としてやり返す」と勘違いして学習したものかと。
他の動き)
パイパーがアレックスに自伝出版の話、CとDブロック仲良し企画。アレックスがバディソンに腐敗看守ルスチェック情報→供給開始。襲われたマリアが精神病棟。ドゲットがリンダ脅しBブロックへ。ダヤがボスの薬盗むほどのヤク中。レッドの様子知りたいニッキーが同じCブロックフローレスに人工授精の話で接近。中庭でシンディ、テイスティ、スーザンが再会。カプート遂にフィゲロアに求愛。 |
フィゲロアの逸話登場。ダイエットにこだわる理由は昔コンサートで隣の女性コートニー・コックスが舞台に上げられ大ブレークしたから。
コートニー・コックスとは実在の女優で90年代の大ヒットドラマ『フレンズ』のモニカ役。激太りで過ごした高校時代ってのがモニカの配役設定なので、すごく意味深な作り話。
シーズン6第8話『悪知恵のヒーロー』
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S6E8『悪知恵のヒーロー』 |
回想内容 | ・ファーストフード店の店員テイスティとタミカ。二人店内でマリファナ嗜む。 ・強盗来訪。監視カメラ作動すると騙すテイスティが履いてたエアージョーダン取られる。カメラは機転を利かせたテイスティの嘘。 ・二人で帰路。タミカがテイスティに感謝。結局エアージョーダンも偽物。非常に仲良し。 |
物語上の意味 | テイスティと看守タミカの仲紹介目的。 テイスティが友達を失う回。応援の手紙も取材申込も。通常なら検閲で通過できないそれらを友人看守タミカが届けてたのに取材時に看守の虐待暴露→タミカの怒りを買い険悪状態へ。
他の動き)
同じくフリーダ恨む相手キャロルをレッドが発見し仲間に。Cブロックから薬買いたいダヤがフローレスに→交換条件はブツの搬入→フローレスがニッキーと人工受精実施。パイパーがルスチェック脅し、キックベース復活の約束。アライダが最適な販売場所=刑務所駐車場発見→看守ホッパーが接近。 |
シーズン6第9話『思い込みを断て』
S6E9『思い込みを断て』 | |
回想内容 | ・回想無し。 |
物語上の意味 |
他の動き)
カプートとテイスティが証言聴取→その結果話すテイスティに罪悪感一杯のシンディが姪と偽る娘の存在告白。人工受精中に襲われたニッキーが医務室でボスバーブと親密に。パイパーのキックベース企画開催決定。母親アライダ使った搬入を娘ダヤが考案。窮状見た看守ホッパーがアライダに住居提供→それを受けダヤにOKの返事。ルスチェック欲情させたメンドーサにジルコニア嫉妬→バディソンに嘘吹込みサルサ教室辞めさせる。テイスティの証人となったカプートがMCC辞職。 |
シーズン6第10話『チョコチップ味のアレ』
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S6E10『チョコチップ味のアレ』 |
回想内容 | ・学校時代、転校する理由は末の妹デビーの新体操→優秀なコーチの元へ。事故装い襲おうと姉妹で相談。 ・引っ越し前夜。親に荷造り命令され不満。原因の妹を逆恨み。 ・刑務所入所。姉バーブと妹キャロルが足の引っ張り合いで熾烈なケンカ。 |
物語上の意味 | 姉バーブと妹キャロルの服役理由、CブロックとDブロック対立理由説明目的。 姉二人が末の妹デビーを湖に沈めた、世間が記憶する凶悪事件“デビーちゃん殺害事件”の犯人。しかもこの二人のケンカがCブロックとDブロックの対立理由。二人のケンカの原因は第13話で真相判明。
他の動き)
ダヤの密輸開始、アライダサプリのケース底→ゴミ箱→回収、でも看守ホッパーが発見。嫌がらせを受けるメンドーサがDブロックに移送され、ハイ状態のダヤ・因縁のマリアと再会。ニッキーがボスバーブの断薬成功させ右腕に、でも対立するCブロックボスの元に大切なレッド。罪悪感一杯のシンディがカプートにSWATの話→カプート追跡、リンダ嫌いなフィゲロアも後押し。 |
シーズン6第11話『イヤな予感』
S6E11『イヤな予感』 | |
回想内容 | ・回想無し。 |
物語上の意味 | カプートがMCC不正追及のため同じく被害者バーセットを味方にと画策→面会記録見たリンダが高額買収→バーセットがサインし、味方にできず。シンディが今更真実証言→弁護士「手遅れ」→嘘証言にテイスティ涙。
他の動き)
バディソンがパイパー出所時期知り妨害開始。DボスバーブのCブロック皆殺し計画をニッキーが妨害→Dにバレるが嘘で切り抜け。善人になろうとしたマリア演説に感動して伝えられた真相にマリアがブチ切れ神に頼らずを決心。アライダの薬供給に看守ホッパーが協力宣言。 |
シーズン6第12話『トラブル倍増』
S6E12『トラブル倍増』 | |
回想内容 | ・回想無し。 |
物語上の意味 | やっぱり嫌われる大卒パイパー。 前エピソードでのテイスティ曰く「自分が手に入れられなかったものを思い出す。」 MCC計画は効率化のための人数制限→データ入力をホッパーに依頼。バディソンが腐敗看守ヘルマン使い、パイパー情報改ざん計るも、気付いたホッパーがもみ消し&早期出所枠へ。すべてパイパーの元に転がり込みます。
他の動き)
マカロウがPTSD状態。ダヤは完全にギャング化。メンドーサが看守のドラフトゲーム発見→ラジオ放送しかけ懲罰房。ウザいバディソン止めるためアレックスがキャロルに真相→アレックスが同格幹部へ。パイパーのC、Dブロック仲良し企画キックベースを戦場と捉える両陣営が戦争準備。 |
シーズン6第13話『晴れて自由』
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S6E13『晴れて自由』 |
回想内容 | ・姉バーブと妹キャロルのケンカの原因となったグラジオラスの話。別人が二人に話したもの。 |
物語上の意味 | アメリカもしくは刑務所内のバカトラブル要因紹介理由。 何十年と戦争し続ける理由はバカ二人の嘘主張が原因。バカ原因で長期間トラブルを引きずったままのバカ社会を皮肉ったものと思われます。 これまで準備してきたC、Dブロック戦争はボス二人の嘘。戦争によりBブロック避難→移送経路上でフリーダを待ち構える策でした。結末はご視聴の通り。やはりバカ二人。
他の動き)
パイパー出所前にアレックスと結婚式、ニッキー、ローナ同席、後からフラッカ、シンディも。同じく早期出所とされたフローレスは移民税関捜査局行き、恋人ディアブロは待ちぼうけ。テイスティが裁判に負け終身刑。ダヤはヤク中。ローナの陣痛始まり出産間近。戦場となるキックベースは善人を目指すマリアが機転を利かせ阻止。 |
本物の凶悪犯罪者に囲まれるようになってしまったリッチフィールド軽警備のメンバー。
とは言え他の映画と比べるとまだ緩い管理に見えるのは『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』がコメディだからか。
でも女性陣が敵にウンコ浴びせるとかそーいう発想はあんまり他の映画では記憶にないな。お洒落大好き囚人ローナがウンコで赤ん坊の性別診断とか。
色んな特典映像で女優さん自身が「もう無職」とか言ってることから、紛れもなく体当たりドラマ。体当たりドラマならではのウンコなんでしょうか。
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