ポク太郎です。
大量キャストと老朽化施設、アメリカ社会問題も絡み合う複雑な『オレンジイズニューブラック』を髄までしゃぶりつくすためのシーズン4回想シーン解釈です。
『オレンジイズニューブラック』シーズン4までの を含みます。
OITNBシーズン4の回想シーン意味・解釈・目的
シーズン4第1話『ベテランに任せろ』
無し | S4E1『ベテランに任せろ』 |
回想内容 | ・無し。 |
物語上の意味 |
他の動き)
前シーズンラストのほぼ全受刑者脱走の後始末。また、刑務所統廃合により大所帯化→全部2段ベッドへ。アレックスを襲った刺客エイディンの死体をフリーダに見られ、救ったローリーと三人でバラバラ死体遺棄。同室囚のイビキ+大所帯化により早朝朝食準備強要→レッド睡眠不足開始。勘違いパイパーが刑務所ボス扱い。 |
シーズン4第2話『権力こそ最大の武器』
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S4E2『権力こそ最大の武器』 |
回想内容 | ・マリアの父は祖国を愛するコロンビア系移民ギャングエル・レオン。メキシコ系と対立。 ・高校生マリアは父の薬販売・酒飲み祖国主張ドミニカ魂が恥ずかしい。窓の外で追われるメキシコ売人ヤドリエル救助。 ・トレーニングジムにヤドリエルが隠したブツ届け意気投合。 ・同じもの目指すだけのメキシコ人ヤドリエルとの関係が元で父と絶縁。 |
物語上の意味 | マリアの思想・人物紹介目的。 刑務所大所帯化でマリアとフローレスのドミニカ系台頭。当初波風立てずと主張したマリアもフローレスが襲われ指揮開始→マリアがボスとして君臨。一方、勘違いボス気取りのパイパーが同室のステファニーをSP化。
他の動き)
前シーズンラストから続く話題は「ダヤの赤子」「バーセット違法懲罰房」「ドゲットレイプ」、+新規に「レッドの睡眠不足」「MCCのジュディ・キング優遇」「カプートと経費節減のスターリンダ」が開始。セサル結局長期刑でダヤの赤子ピンチ、バーセット救助にシスター・メンドーサが動きます。後任運転手マリッツァはドゲットの話に取り合わず。 |
シーズン4第3話『秘密は絶対死守』
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S4E3『秘密は絶対死守』 |
回想内容 | ・モール建設反対する市民活動。元カレの挑発に対抗し幼児性愛者の署名で賭け。 ・実は幼児性愛者は単なるガセネタで誤解報道の被害者。署名ゲット。 ・大した事案でなかったと挑発され、凶悪幼児性愛者であり何とか逃げたと話作る。 |
物語上の意味 | ソーソーの人物像と日本人の特性紹介目的。 憧れのジュディ・キングに上手く近寄れないプッセイ助けるため、ソーソーが「貧困層だから」と伝えてしまう。父陸軍少佐、母美術学修士のプッセイが知りショック→ソーソー謝罪し仲直り。“他人を重んじるくせに、コトが上手く運ぶならと、他人を重んじない適当話で対処”な単一民族日本人の特徴。
他の動き)
台頭するドミニカボスマリアがパイパービジネス付け狙う。死体遺棄で不安定なローリーをフリーダが殺害宣言。テイスティが所長秘書勤める中、カプートとリンダ接近。 |
シーズン4第4話『最高のカウンセラー』
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S4E4『最高のカウンセラー』 |
回想内容 | ・幼少期イジメられ父に相談中レズビアン=悪と教えられる。母は精神病院。 ・幼少期、治療中止を主張する母に反対→母は庭に出てそのまま行方不明。 ・福祉学の修士取得後、デート相手はすぐ帰ろうとする。街中で座る母親発見。 ・人違い&でも食事誘う→でも逃げられる。浮浪者にまで避けられる嫌われ者。 |
物語上の意味 | ヒーリーの人物紹介目的。 ジュディ・キングが断る料理教室をヒーリーが無理強い。一応実施するもジュディクレーム→カウンセラークビ。死体遺棄の件で錯乱したローリー面談→NSAがなぜ監視との問いに「暗殺者の死体埋めた」→脳内の陰謀と言い聞かせ、殺してないと信じ込ませる。つまり、人に信用されない上に自分の考えを相手に押し付け姑息に無理強いする最低カウンセラー。
他の動き)
ウィジャからのステファニーのパンツ強奪に対しフラッカ、マリッツァ引き抜き、とマリアvsパイパー戦争表面化。ローリー殺害予定のフリーダに困りアレックスがレッドに相談→ローリー見てレッドも打つ手なし→ローリー錯乱でヒーリーの元へ。懲罰房のバーセットが嘘で言い包めるカプートに反乱し放火→重警備刑務所へ←ニッキーが発見。アライダに早期釈放の話→ダヤの赤子救えるが出所不安で不機嫌。ドゲットにレイプ感覚伝えられたチャーリーがショック。 |
シーズン4第5話『ボルチモアの思い出よ、永遠に』
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S4E5『ボルチモアの思い出よ、永遠に』 |
回想内容 | ・バーで金持ち相手にウォッカ詐欺。別の客に手口見られる。 ・見た客が別の詐欺紹介。客には店員、店員には妻を装う高級車試乗詐欺。 ・車に乗り込むが店員も後部座席に乗り込みピンチ。 ・店員と客の話噛み合わず→車外で演技→隙見て車奪い逃走。 |
物語上の意味 | マリッツァの服役理由と人物紹介目的。 パンツ出荷方法に苦慮するマリアに対し、マリッツァがバン使った輸送経路に気付く回。看守宿舎前にマリアのいとこアロンソ手配し製品出荷成功。
他の動き)
マリア対抗策に苦慮するパイパーが所内の風紀気にするピスカテラにチクりヒスパニック身体検査開始→保安部隊に任命されたパイパーが隊員募った集会で意図せず白人の権利の話へ。所長秘書テイスティが雑誌内にセレブジュディ・キング写真発見→金銭価値調査。リンダが討論会行う刑務所用品展示会にダニー・ピアソン乱入→制止したカプートとリンダ結ばれる。またスーザンとローナコンビがクソ女捜査開始。第一容疑者はククディオ。 |
シーズン4第6話『サイテー男の良心』
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S4E6『サイテー男の良心』 |
回想内容 | ・無し。 |
物語上の意味 | ニッキー重警備の罪悪感に苛まれる無責任ルスチェックに注目する回。 郵便受けが溢れるほどの苦情の手紙。ルスチェックが次第に罪悪感に苛まれ仲良しジュディ・キングに相談→軽薄ルスチェック恋しいので有能弁護士手配→ニッキー帰還決定。ただし、ルスチェックはジュディ・キングに体、重警備で狂うバーセット見たニッキーも3年間の断薬実績捨て、薬得るため看守に体奪われる結果に。
他の動き)
人種差別身体検査開始。パイパーの保安部隊がマリアのパンツビジネス察知→本人も危険に陥るが捕まり刑期延長でヤケになるマリアが薬販売決心。MCC説得役カプート発案“受刑者の人生向上する授業”をリンダが囚人に予告しカプートコール。テイスティがセレブジュディ・キング写真商売発案→知ったアリソンが自前携帯(必須の撮影カメラ)で交渉→ユダヤシンディvsイスラムアリソン戦争勃発→お気に入りの物語で和解。レッド不眠状態継続、ソーソーとプッセイが完全な恋愛関係。 |
シーズン4第7話『妄想と現実の狭間で』
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S4E7『妄想と現実の狭間で』 |
回想内容 | ・フリーペーパー記者。買えと言われてたアミーガとは大昔のパソコン。宣伝用紹介なのに暴露記事書いてボツ。当時から統合失調症幻聴傾向。 ・入れられそうになった施設の患者が入知恵→陰謀論者で空き缶拾いロイ紹介され逃亡。 ・路上生活。コーヒーを配る商売。 ・職質された際に幻聴→その場で激高してしまい逮捕。 |
物語上の意味 | ローリーの服役理由と人物紹介目的。 幻聴に悩む統合失調症。罪状は路上生活、迷惑行為、服着ない、勧誘行為、治安紊乱ぶんらん。ローリー所内のゴミ集めは洗濯場のタイムマシーン製造用。スーザン小説『タイムトラベル○ック○』も影響。自分の母親と重ねるヒーリーがローリーの理解者。が、ローリーに対し不安が大きくなるのはアレックス、レッドら死体遺棄組。
他の動き)
話題は人種差別。サンキーら差別主義者に保安部隊先導され、パイパーが周囲から疎外→買収ステファニーに誘い出されマリアらにナチスの焼印。テイスティ部隊に付きまとわれるジュディ・キングには80年代人形劇“モツ煮のジョー”問題→黒人の報復と勘違いされ配膳待遇加算→取り柄無しで出所不安な配膳係アライダがネイル褒められ自信。戻ったニッキーの影響拡散。バーセット情報がメンドーサ・シスター→妻クリスタルへ、ローナとスーザンの探偵業“クソ女”犯を瞬時にアンジーと見抜いたニッキーがまた薬。カプートの教育プログラム採用されるが骨抜きされ結局強制労働。 |
シーズン4第8話『地獄で仏』
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S4E8『地獄で仏』 |
回想内容 | ・無し。 |
物語上の意味 | パンツビジネスに夢中だったパイパーが猛反省する回。 焼印され、一人になり、唯一の話相手カルもできた子供に夢中で尚更孤独感。トウモロコシ畑でアレックスのクブラ刺客殺害の話。以前、その話を取り合わなかったパイパー猛反省。焼印をレッドが発見し田の字へ改変。
他の動き)
輸送係マリッツァ抜けたい宣言で暗雲のパンツビジネスに対し、サロン乗っ取り薬の密売始めるマリア。支払いにレッドからの盗品使うニッキーが客。ご無沙汰のニッキーがカマかけた亭主ビンセント・ムチオ情報でローナが疑心暗鬼→姉にスパイ指令。警護キツく勘違いするジュディ・キングが黒人プッセイに相談→目的伝わり、スキャンダル対策になると目論んだジュディ側からシンディに急接近。カプート発案策の骨抜強制労働開始。バーセットの件追求する妻クリスタルをリンダが銃で追い払う。ネイルサロンに乗り気のアライダに娘ダヤが現実。チャーリーがドゲットに謝罪。 |
シーズン4第9話『現状打破』
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S4E9『現状打破』 |
回想内容 | ・“ビアンカ”と憶え間違えるわがまま主人に仕えるメイド。庭師に一目惚れ。 ・主人に急かされ庭師ダリオとの雰囲気壊される。 ・主人がダリオをクビ。 ・主人の就寝中に堂々と見せ付け。 ・ビビった主人を服従させ支配。 |
物語上の意味 | ブランカ・フローレスの人物紹介目的。 看守のマークを避けるためにボスマリアは多方面へ譲歩を命令。フローレスの不満は看守による人種差別身体検査→臭いで対抗。被害に会ったのは新人イケメン看守ストラットマン。切れたストラットマンが罰として食堂テーブル上に立たせた回。堂々と徹底抗戦し優位に立とうとするフローレスの人物像紹介。
他の動き)
足を洗いたいマリッツァが看守にチクりアロンソ締め出す。ジュディ・キングの写真報道。流出元はルスチェック携帯。流出経路捜索開始→どんな違反も気付かれないシスターが業を煮やして放火未遂→気付いたメンドーサが自分殴らせバーセット情報目的の懲罰房行き達成。ニッキーハイ状態見たレッドが現場で絶望→反省したニッキーが自力で止める宣言。亭主ビンススパイさせた相手=姉をローナ自身が疑い出す。出所のアライダが寂しがる娘ダヤを親友メンドーサに託す。新人看守ハンフリーがマリッツァにネズミの赤子食わす。謝罪したチャーリーを許すドゲットにブー怒る。 |
シーズン4第10話『独り立ち』
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S4E10『独り立ち』 |
回想内容 | ・無し。 |
物語上の意味 | アライダが出所する回。 セサルの別愛人マルガリータが迎え→途中喧嘩別れ→いとこジャズミナを頼るも預けた金使い込み判明。結局行く所なくセサルの家へ。刑務所内で初めて1人になったダヤが仲間求めドミニカ勢に接近。ギャングなのでメンドーサが止めに入る。
他の動き)
反省したパイパーが看守に差別と抗議するも粉砕→2日間粘るフローレスに肩入れし一緒に立たされる。新棟建設工事現場でルート変更→畑と温室潰そうとし遺体発見。調査中のシスターが仕込んだ携帯落とす→話聞いたカプートがバーセット撮影しダニー・ピアソンへ。ニッキーの薬反省は嘘→見抜くレッドが方々に売るなと恐喝→困ったニッキーはルスチェックからゲット。新人看守ハンフリーの異常さが看守間で話題。 |
シーズン4第11話『ただ力になりたくて』
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S4E11『ただ力になりたくて』 |
回想内容 | ・スーパーの店員。絶好調で最優秀従業員賞。 ・世話する妹が、友達作れとスーザン置いて外泊。 ・スーパーで知り合った子供ディランを公園で見つけ連れ帰る。 ・一人で盛り上がり帰そうとしないので、窓から逃げようとしたディラン落下。 |
物語上の意味 | スーザンの服役理由と人物紹介目的。 シーズン3第1話の母の日、子供に近寄るなとスーザンが看守に制止された理由。異常者看守ハンフリーが決闘命令→挑発したククディオをメッタ打ち。興奮すると錯乱状態になるスーザンの特徴紹介。
他の動き)
畑の死体発見警報→フローレス・パイパーの起立中止。ピスカテラが無断で聴取開始しレッド拘束。疑う理由はレッドの服役理由が店冷凍庫に保管させられた5遺体(S1での偽装胸パンクの代償)。ローリーの発言通りの死体発見→ヒーリー自信喪失で入水自殺→そこで呼び出し→アレックスが自首出頭し掛けた瞬間にローリー隔離病棟へ。懲罰房バーセットの証拠写真をダニー・ピアソンが父に突き付け。 |
シーズン4第12話『なれの果て』
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S4E12『なれの果て』 |
回想内容 | ・高校卒業時に悪さして留置所。警官のジョークにもビビり余罪喋る。 ・美人を無料にしてアイス屋の店員クビ。 ・友人に誘われ卵投げ。 |
物語上の意味 | ちょっと鈍い底辺看守ベイリーの人物紹介目的。 ベイリーから報告受けたカプートがハンフリー叱責&懲罰→ピスカテラが反乱。カプートが善人ベイリー心配し職変えろと忠告。八方塞がりのカプートが非難し続けたフィゲロアに謝罪。 差別主義者側からの申し入れで対ピスカテラ同盟→結局ケンカで不協和音あるも食堂で更なる締め付け宣言→全員がテーブル立ち抗議→決闘の罪悪感で不安定なスーザンが暴れ混乱→止めに入ったプッセイを制圧訓練受けてないベイリーが押さえ付け意図せず殺害。出所後の仕事をジュディ・キングに約束されたプッセイがストライキ熱上げるソーソーと喧嘩し、その仲直り直後の出来事。
他の動き)
バーセットが懲罰房から解放→メンドーサがドミニカ一喝&サロン追い出し。ローリー隔離病棟でアレックス罪悪感。ヒーリーも壊れて母親の居た病院へ。ローナがビンスに電話→キャラメルワードで姉フランシーヌとの浮気決め付けブチ切れ。 |
シーズン4第13話『事実もみ消し指南』
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S4E13『事実もみ消し指南』 |
回想内容 | ・父親の赴任先から戻り、友達とバスでライブへ。 ・ライブ会場で携帯盗まれる。 ・犯人追いかけ迷子→携帯借用条件でクラブ入り盛り上がった後、友達とも連絡付く。 ・バスで移動しまた道に迷い、新興宗教と出会う。 ・新興宗教の僧侶と意気投合。上官娘との件(以前の回想)原因で士官学校入学不可だったらしい。 ・NYの夜景を見つめるプッセイがカメラ目線。 |
物語上の意味 | 明確な目的不明なので死んだプッセイ追悼と経緯説明?と予想。 父親の赴任先からNYへ来た際の状況。何にでも興味を示すプッセイの人柄を伝えます。服役理由は“販売目的の微量の薬物所持”。 通報・遺族への連絡無し・遺体も放置し、もみ消しに必死なMCC広報。セレブジュディ・キングを昨日付け出所に捏造し、看守ベイリーに全責任押し付け。背徳感で一杯のカプートが遺族へ連絡した後、リハーサル無視した「看守ベイリーも被害者」会見。MCCによるスケープゴート阻止が目的だが、囚人からすればベイリーが殺人犯。聞いてたテイスティが暴れ出し暴動発生。
他の動き)
罪悪感に悩むアレックスがばら撒いたメモ「死体はエイディン・バヤト」をパイパーが回収。上記暴動発生タイミングにジュディ・キング出所間に合わず、ハンフリーが持ち込んだ銃落とし、拾ったダヤが銃構え看守制圧。 |
表内「他の動き)」の量が段々増えていきます。“別シナリオも無視できない”がその理由。
すべてのシナリオが複雑怪奇に連鎖していく“非常によく練られたドラマ”『オレンジイズニューブラック』の特徴です。
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