最終章|デナーリス最後の決断解釈のためミッサンディのドラカリスを追求|ヴァラーモルグリス

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訂正GOTの時代設定がリアル人類史でいつ頃相当かは“不明”。訂正記事|紀元前B.Cと紀元後A.D.の略表記勘違いしてた

ポク太郎です。

完結してしまった『ゲーム・オブ・スローンズ』ですが、やっぱりなんだかんだ思い出します。

解釈は完了したつもりですが、駄作と言われるシーズン8を何とかこじつけて良作判断させられないかとグダグダ考えてしまいます。

シーズン8でのデナーリス。何であーなってしまったのしょう。

シーズン8のネタバレを含みます。ネタバレスイッチで隠してないので要注意。お気を付けください。


デナーリスの状況を整理

視聴済の方は分かってる筈なのでデナーリスゲースロキャストiconデナーリス・ターガリエン/Daenerys Targaryenが何をしたかは書きません。

シーズン7最後に話してた通り、ジョン・スノウを信じたデナーリスが北部入り。対亡者戦が目的でした。

が、エッソスを席捲したリーダーデナーリスが生まれて初めて民から信奉されるライバルと遭遇。徹底的に疎外されました。

そこへ追い打ちとなるジョンの正体エイゴン・ターガリエン六世。非人間デナーリスが追い込まれてしまいました。

このようにウェスタロスから疎外されるデナーリスの支えはミッサンディグレイワームジョラー・モーモントだったはず。

正統な後継者の情報が広まる中、北部からは恐怖の目、軍師ティリオンは能無し、近親に気付いたからかジョンの態度は一気に一家来。

側近ヴァリスにも見放され、自ら処刑。

支えである二人は、ジョラーが対亡者戦で文字通り女王を死守。ミッサンディは憎っくきサーセイによる斬首。

これが、王都へ迫るデナーリスの置かれた状況。

デナーリスとミッサンディの馴れ初め

女優ナタリー・エマニュエル配役、SNS情報

ゲームオブスローンズ登場人物似顔絵|通訳奴隷ミッサンディ/Missandei演じる女優ナタリー・エマニュエル/Nathalie Emmanuel|GOTイラスト通訳奴隷:ミッサンディ
俳優:ミッサンディ役女優ナタリー・エマニュエル
役名Missandeiミッサンディ
俳優Nathalie Emmanuelナタリー・エマニュエル
Instagramナタリー・エマニュエルInstagramnathalieemmanuel
Twitterナタリー・エマニュエルTwitter@missnemmanuel

出会いは“善良なる親方たち”との交渉時

女王の支えとなり続けたミッサンディゲースロキャストiconミッサンデイ/Missandeiが初登場したのはシーズン3。アスタポアでの穢れなき軍団売買交渉の場。

交渉相手クラズニス親方ゲースロキャストiconアスタポア善良なる親方たちクラズニス・モ・ナクロズ/Kraznys mo Naklozの無礼を隠し誠実に翻訳する通訳奴隷でした。

シーズン3エピソード3『処罰の道』での場面。処罰の道とは、見せしめのために奴隷を磔にしたアスタポアにある通りのこと。

デナーリスが磔状態の奴隷に水を与えようとすると奴隷は「死なせてくれ。」と固辞。

その後クラズニス親方との商談成立時に、贈り物としてミッサンディデナーリスに引き取られました。33分00秒辺りです。

デナーリスがそこで質問「奴隷に水差し出したら上記言われた。」→ミッサンディ「死ねば親方居ない。穢れなき軍団も命令すれば死ぬ。デナーリスの所有物。」

「あなたは?」と聞かれたミッサンディヴァラー・モルグリス男は皆死なねばならぬ。」→デナーリスは「アタシらは女。」と言い返しました。

ここがミッサンディデナーリス信奉出発点ですが、気になるのはヴァラー・モルグリス

ヴァラー・モルグリスとは

ゲースロファンなら使ったことあるかと。挨拶としてヴァラー・モルグリス、言われた方はヴァラー・ドヘリス。正確にはヴァラー・ドヘェァ~リス

ヴァラー・モルグリスとは、「男は皆死なねばならぬ。」
ヴァラー・ドヘリスとは、「すべての者は仕えねばならぬ。」

エッソスに広まった奴隷たちの挨拶です。

言葉そのもの「いつか必ず死ぬ」。つまり「命が役に立ってナンボ。」→そのうち挨拶の言葉へと変貌。

ミッサンディは、死後の世界に親方居ないと言っています。

現代人が一切想像できない奴隷。このミッサンディの発言から想像するしかありません。

まぁ普通に想像すれば、“現世への諦めと来世への希望”。どうすることもできんが、後世のためにいくらでも死んでやる。それが自分の定め。

エッソス内の大量の奴隷がこう捉えてても不思議には感じません。

ミッサンディの「ドラカリス!」

解説でしつこく書きましたが、ミッサンディデナーリスには「女王はケースごとにこうしてきた」とだけしか進言せず完全服従、他にはその威厳を高圧的に押し付ける方。

シーズン7でドラゴン出動と息巻くデナーリスに対し危険とは言ってましたが、その時は周囲全員がそう発言。一人で女王に対し意見を言うことがありません。

でも他には高圧的。ドラゴンストーン城に来たジョンダヴォスへの態度には違和感さえ感じたのでは。

あれがミッサンディ

グレイワームの覗きを「見てくれて嬉しい」、ハーピーの息子たちによる事件でピラミッド内騒然としてる中、穢れなき軍団の生殖機能を気にした方。

脱線してしまいました。

とにかく、ミッサンディデナーリスに対し意見しない方。そのミッサンディの最後の言葉が、

ゲースロキャストiconミッサンデイ/Missandeiドラカリス

炎吐け命令なので意味は「焼き尽くせ」。

自分が人質であることなど気にせず攻撃しろ」←こういう意味で言ったのでしょうか。

立場をわきまえ一切進言しないミッサンディが自分の命の件で主君の象徴である炎吐け命令「ドラカリス」を使うでしょうか。

うちの解説では「ウェスタロス民は甘ったれた非奴隷、焼き尽くす必要アリ」と伝えた最初で最後の進言と書きました。

その根拠は、エッソス奴隷たちの思考の根底「ヴァラー・モルグリス」。

ミッサンディは“ウェスタロス民=ヴァラー・モルグリスになるべき民衆で、後のため焼き尽くすべき土地柄”と判断した、と解釈しました。

ドラゴンのあの機動性ならサーセイ一人だけ焼き尽くせとの解釈も可能ですが、それは除外。

また、人物像を考えれば「ミッサンディが上記判断した」というより、「苦しむデナーリスミッサンディの言葉の意味を最終的にそう解釈した」と読み取りました。

現代人が一切想像できぬ、来世と後世にだけ希望を持つ奴隷たちが推したのは紛れもなくデナーリス

対するは王政のウェスタロスと民主主義の現代人

デナーリス陣営で最も眼力があると思われるのは上記ミッサンディ。19の言語をマスターし奴隷商人親方の横でずっと人物を見てきた方。

が、ウェスタロス側の最大眼力はアリア・スタークゲームオブスローンズ登場人物似顔絵|アリア・スターク/Arya Stark演じる女優メイジー・ウィリアムズ/Maisie Williams|GOTイラスト。幼少から人を見る目抜群で、黒と白の館での修行“顔のゲーム”で嘘を見抜く達人となったやんちゃ娘。

そのアリアが「デナーリス信用ならず」。アリアが認めるサンサは漠然とデナーリスからの恐怖と周囲の怯えてる感を感じ取っています。

奴隷の眼力奴隷の見破り術の構図なんですがね。

注意したいのは、ウェスタロスは奴隷制ではなく七王国時代から王政。歴史上ほとんど奴隷制が存在しません(恐らく)

人の幸せ、人権なる概念が存在する土地。裁判制度まであります。

当然現在の日本、アメリカ、その他多くは民主主義。王国、独裁はありますが人権問題には世界中が目を光らせています。

デナーリスの決断に対し、21世紀の世界中で、

はぁ~~ん!?

女王に激怒するティリオンアリア、困惑するジョン・スノウ。現代人は当然ウェスタロスサイドと思われます。

が、『ゲーム・オブ・スローンズ』は古代の物語。現在の価値観、道徳、常識、統治の概念すべて排除し、古代を想像して鑑賞するべき物語。

問題はデナーリスの決断

ここが問題。

奴隷たちが推したのはデナーリスで、上で書いてきた「世の中変えてくれそう。自分らの命はどうでもよし。」

ウェスタロスの常識からは「民にとって一番の脅威」。

ゲームオブスローンズ登場人物似顔絵|デナーリス・ターガリエン/Daenerys Targaryen演じる女優エミリア・クラーク/Emilia Clarke|GOTイラスト

降伏の「」は鳴ってました。攻撃停止の約束も。が、約束した相手ゲースロキャストicon|ティリオン・ラニスター/Tyrion Lannisterは反逆罪を犯し、信じても必ず失策します。

①虐殺しない理由=
「既に正統な後継者でないこと判明済な自分が支配者である理由は民や奴隷を重んじたから。」
vs
②虐殺すべき理由=
「意思表示を取り戻した穢れなき軍団は解放時から槍ドンドン、既に虐殺宣言済、ミッサンディは“ドラカリス”。」
vs
③虐殺したい理由=
「既に正統な後継者でないこと判明済な自分が支配者である理由はドラゴンの母。」

複雑怪奇な矛盾も存在する究極の選択で混乱、自分が支配者である理由=選ばれし者としてしまいました。

この部分が乱心としかこじつけられず。

(少し追記)
①はウェスタロスに受け入れられるであろうデナーリスの元々の立場、②は奴隷らに推されるデナーリスの現在の立場。

両者の板挟みで混乱し、“現世界に忠実な者にはできない”新世界創造を目指す結果に。それができるのは選ばれし焼けずの自分だけ→③を選択。

これがヴァリスの言う“暴君の特徴”で、狂王が狂うまでの紆余曲折と一致し運命だったとハッキリ伝わる描写なら全く駄作に非ず。

でも狂王の描写が全シーズン通して一切無いのでそれ持ち出すのは無理無理感。

ドロゴンは常に居るから判断後回し、玉座に座ったしばらく後にジョンに渡すとか、そーいう選択できる状況だからいまいちなんだよなぁ。

“狂王の血”を持ち出したくない理由

狂王の娘だから”←これを持ち出したくありません。もし“”によって決まるなら最初から決まってたてことになるから。

ドラマ開始から8、9年間8シーズンの間、視聴者が制作陣にただ騙されてただけ、てことに。それこそクソドラマ。

そこへ至るまでの描写が最後に明かされる真実、気付かない真実とつながると、なるほどなと視聴者が拍手します。

すべての描写は制作陣が作るのでいくらでも視聴者を騙せます。なので、辻褄が合わぬ結末なんぞに一切価値はありません。

バイキンマンが最初にアンパンマンのロボットを作り第一話ですり替わってた描写を隠しておきます。

物語中はイタズラするバイキンマンをアンパンチで懲らしめます。

最終回で突然ジャムおじさんをタコ殴り。実は最初からすり替わってました、とか。見てる子供全員がポカーンと口を開けた状態になります。

そこへ至るまでの描写と辻褄の合わぬ“最初から決まってる真実”で最後にどんでん返し←これぞウンコドラマ。

いくら駄作判断されてようがゲームオブスローンズにそれはない。なので“狂王の血”を持ち出すわけにはいかんのです。

打たれ弱くて乱心しやすいなど“狂王の血”をそっちで使用するならええんですが、狂王の人物像を伝える描写が一切ないので使用不可。

サンサ演じるソフィー・ターナーブラン演じるアイザック・ヘンプステッド=ライトが最高の出来と発言しています。

この超大作で下手なセールストークなんかするわけありません。既に成功し名誉だけを考える人生になってる筈の方々。これまでの偉業が瓦解する危険性しかありません。

出演者によって温度差があるとはいえ、視聴者より物語をよく知る役者陣、特にブランの発言は重く重く捉えねばなりません。

先日紹介した物語導入用動画のナレーションはほとんどブラン。そういう役回りです。

描写足りないとかスタバのコーヒーカップ出現などの不備でなく、何か掴めてない部分がある筈とまだ諦めず。

必要なのはデナーリスの決断に対する神解釈。現段階のシーズン8第6話解説はこれが限界。

もっと万人が感心できる形がないもんですかね。しつこく粘ります。

(追記)
ドラゴンに関する描写をちょっと変えるだけで少しマシにならない?とグダグダ考えてみました。

コメント

  1. しがないライター より:

    ブログ拝見しております。
    やはり、ゲースロ愛があって納得できないところはある最終章でした。

    自分としては物語全体のプロット
    、骨組みとしては1-8に至るまで一貫したものがあり、納得しています。

    しかしあまりにも描写が雑でした。
    残念です。

    このゲーム・オブ・スローンズという作品、そもそもの根本のプロットとして自分が認識しているものは
    「世襲の馬鹿な貴族たちのくだらない権力争い”ゲーム”が民主主義へと転換するまで」です。
    だからこそ「ゲーム」と揶揄しているのだと思います。

    この点を踏まえると最終章時点で実力のある王候補であるデナーリスとジョンは邪魔なのです。
    どうにかして退場願わねばなりません。
    そこの説得力がかけていました。

    そもそも物語というのは書き手が書きたい物語を表すためにキャラクターを動かします。キャラクターはコマであり道具です。
    しかし本作のすごいところはそこを認識させず、あたかもキャラクターが動くことによって必然的に物語が進むかのように錯覚させている点でした。
    最終章ではここが退化しています。
    ストーリーを進めたいがためにキャラクターを動かしているのが痛いほど伝わってしまいました。

    話を戻すと、民主主義へと転換する場合デナーリスは当然として、
    運がいいのか悪いのかターガリエンとスタークの子というエリートハイブリッド血統であったことが明らかになったジョンも王座にはつかせるとプロットが破綻します。

    かといってサムの言ったような純度100%の民主主義は早すぎます。
    まず緩衝材として象徴として王を置き、政治は諸侯たちが行うのは転換期として自然です。
    ですからブランが擁立されたのでしょう。
    彼は子供も作れないため世襲にもなりません。おそらく政治にも口出ししないでしょう。今の日本の天皇と同じ象徴になったのです。だから物語が大事とティリオンも言っていたのですね。
    (※天照大御神の子孫らが天皇だという物語が天皇制を担保しているように。)

    と、描かれている根本のプロットはとても必然性のあるもので納得いきます。
    しかし上述したようにあまりにもそこに至る描写が雑でした。

    ストーリーをすすめるためにキャラクターの無理に動かしたことと、話数による尺不足の弊害でしょう。

    デナーリスは正直難しいですが、せめてジョンには自分の意志で北に行って欲しかったです。
    そうすることで血統の呪縛(エイゴン・ターガリエン)から逃れ一個人(ジョン・スノウ)として生きることを選んだという説得力のある物語ができたでしょうに……。

    • pokutaropokutaro より:

      しがないライターさん

      コメントありがとうございます。
      描写が雑と仰るのはどの辺でしょうね。やはりデナーリスでしょうか。

      シーズン7で必死に暴君化を匂わせる描写をアピールしてましたが、散々女王の立身物語やっておきながらあれだけじゃひっくり返せませんよね。

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