ポク太郎です。2024年6月24日執筆分。
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2。第2話は『報復』。
不必要にHOTDシーズン2第2話の感想&分析です。
ないよう気を使いながら書く
原題タイトルにご注目
“親友レイニラ王女攻撃せず”で指揮を執っていた王后アリセントがそれを止められなかった理由は、殺害時に王の盾総帥を自分のベッドに招き入れてたから。
聖人アリセントも段々段々ゲームオブスローンズになって参りました。ナイスですねぇ~←無責任な視聴者目線。
オオゴトが起き、隠れた恥部を持ってしまったアリセントが発言を躊躇するようになり、王の手オットーに指揮権が移った格好。
ただし、翠装派のウィークポイントはアホエイゴン。この後自らすべてを無駄にする行動をとってしまい、どっちが有利になるんだ?
結局、王の手すげ替えの大事件に発展してしまいました。後任はアホ王の盾総帥クリストン・コール。
更迭された王の手オットーから初めて言及されたアリセントの第四子デイロンの名前。ハイタワー家で里子として養育中です。次王として擁立決定したかのような発言でした。
アホエイゴンだけでなく、ついでに次男エイモンドまで見限られたようです。
でもハイタワー家に力があろうが、領主はあくまでタイレル家。旗手の統治で問題=リーチも一枚岩ではないようで、そちらを片付けるようアリセントに依頼されました。
両軍とも指揮系統て無いのか?
翠装派
・小評議会(王の手)、アリセントは独断無し
・アホエイゴン二世
・アホ王の盾総帥
・ヴァーガー付きアホエイモンド
黒装派
・レイニラ王女、レイニス王女・コアリーズは独断無し
・アホデイモン
落とし子量産王女がアホ担当かとずっと監視していましたが、こーやって見てると絶縁しきれない元親友が周囲のアホにかき回されて泥沼になっていく展開を予想してしまいます。
で、今回見つかった新規アホは王の盾総帥クリストン・コール。自分の罪悪感に苛まれて八つ当たり→勝手な指令を出してしまいました。
名誉を重んじレイニラ王女を蔑視してたはずなのに思いっきりゲス化。これがアリセントを更にゲームオブスローンズ化させてくことになるんでしょうか。ナイスですねぇ~。
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戦争回避。レイニラ王女と和平締結。真意はアホエイゴンの治世を継続するため。 |
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戦争回避。そのためレイニラ王女排除。真意はアホエイゴンの治世を継続するため。 |
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戦争上等。恨み晴らすための戦争が目的。何の根拠も無く自分の治世が続くと思い込むガチンコファイトクラブ王。 |
玉座に座る王様を表一番下の段に書く態度が、エイゴンら青二才が「老人が処世決定、インクでなく血流せ」と指摘する態度。
自信はあるくせに、自分の存在が強大になってしまえばレイニラ王女・デイモン王子すり潰しなど造作も無くなること・従うだけでそう成る未来に気付かないのが青二才。
自信の割には、息子死亡・祖父に見捨てられた今の状況を嘆き泣き崩れるなど“弱弱しいエイゴン二世”を表す描写も挟んであります。
玉座文化が元凶なのか?
日本の場合若年王徳川家光を支えるため、大御所となった先代・老中衆・後見人伊達政宗。そうやっていっぱしの王に成長するまでお目付け役を必ず準備します。
どんな命令を出そうが、家光成長まで言うこと聞くのは生まれながらに同級生として準備される周囲の5人程度。老中が抑え付けて無効化します。大御所が老中を優先するからです。
記録が不明確ですが、中大兄皇子が大化の改新直後に即位しなかったのも主導した中臣鎌足との協議の上。中大兄皇子の場合は皇位狙いのクーデターでないアピールだったんですが。
江戸時代までにそんなシステム構築してるてことはそれまでに山ほど失敗例があったのかね。あんまり聞かないが俺が知らないだけなのか、歴史塗り潰してるのか。
何にしても成長まで相応な監視の元に置くのは当たり前のことだと思うのですが、海外じゃしないのかね。んで器がどーのこーのとか。
“玉座”という象徴がある故に座った人間が最高権威者となってしまうなど、何か根本的な問題があるように見えてしまいます。椅子文化の欠点なんでしょうか。
太古の昔から“教育・経験積み”概念を持つのが不思議と日本だけのような気がするのはワタクシだけ?
創作物である映画のシーン見てそんなこと分析するのがそもそも間違いではあるのですが。
アリック報告はミサリアの手柄と分析
事前に気付いたのは解放されたミサリア。
シーンがすっ飛ばされてどう伝わったか不明ですが、これまでのミサリア描写の経験から、ミサリアの報告によりアリック侵入情報が城内のエリックに伝わり飛んできたものと理解しておきます。
“イギリス育ちなのに英語下手すぎ”特性がシーン構成に影響を及ぼしてるんでしょうか。やたらとミサリアの動きはすっ飛ばされます。
ただこの手柄はレイニラ王女に伝わるのかな。
これが『双竜の舞踏』の代表的悲劇。 でやたらとアリック・エリック兄弟をアピールしてたのはそのため。
シルク通りのお店
何をするのかと思えば筆おろし娼婦の元へと向かっておりました。王子なのに小遣いもらってないのか。
その娼婦が暴君気質エイモンドの教育係のような。なんか意味あるのかな、あのシーン。
エイゴン二世のアホぶりを強調する回では、あーやってエイモンドに庶民の立場を言い聞かせる特殊なシーン。
それで視聴者を騙くらかし、最終的には最大兵力エイモンドな気がする。ここの制作陣だし。
王の手オットー・ハイタワーに関する私見

「ハイタワー家への利益誘導に奔走する忠誠心の無い裏切り者」との意見が見られます。
それが間違いだとは思いませんが、判断するにあたり以下は頭に入れるべきかなと私見を少し。

王家の後継者が存在すれば、必ず擁護派が出現し必ず戦争が始まるからです。
例2)大阪城攻めの後、徳川家康は自分の孫千姫の嘆願も無視して豊臣秀頼の幼い息子を斬首しました。確か10歳にも満たない幼児だったかと。
豊臣家の後継者が存在すれば、必ず擁護派が出現し必ず戦争が始まるからです。
原作情報を判断に入れ込むべきでないですが、女王を否定したのは調停王ジェヘアリーズ一世。レイニス王女が成るはずの後継者に、ヴィセーリス一世の父ベイロンを即指名したので。
王の手オットーの持論は「女王は否定された」「誓いを立てられた後継者が存在すれば必ず擁護派が出現し必ず戦争が始まる」。これは排除された張本人レイニス王女と全く同じ認識。


「多少なりとも正統性を主張できる者が存在すれば世の中が割れる」←大昔の常識であり、和平に向け最初に認識すべき定理かと。
最も被害の小さな生贄は?→レイニラ王女殺害。タイウィン・徳川家康の判断と全く同じです。
もちろん“常に借りを返す”タイウィンの場合、狂王への個人的な恨みつらみも含むでしょうし、オットーの場合も利益誘導を含むのかも。
それでも、晩年の名君調停王ジェヘアリーズ一世を支え、ヴィセーリス一世も支えた、タイウィンと並ぶ天才王の手であることは意識しておく必要があるかと。
天才王の手が同じく天才タイウィン・徳川家康と同じ状況で同じ主張であればそれは定石・正解の可能性が高く、安直に“忠誠心の無い裏切り者”とはできないかと。
女王あり得ず、暴君
あり得ずで突き進んだのなら、コレら
が暴君でないことを保証しなければ“利益誘導”と取られても仕方ないので、「間違いだ」とは言いませんが。
ふと思うのはこの『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』。今現在の日本人にとってこの上なくベストなタイミングで公開された良い番組なのではないかと気付きます。
岸田文雄総理大臣があまりに酷すぎ支持率低迷。以前は極端だなぁと感じた“過去最悪の総理大臣”との評価も現実味を帯びてきた今日この頃。
そんな中、次の自民総裁アンケートが頻繁に行われます。他全部売国奴な縛りを付けられた日本国民ですから、よっぽどの候補がいる選挙区以外はまぁ自民党しか。一般的な無党派層目線。
石破茂がその候補の常連。好き嫌いが別れる点は見受けられますがそれは善しとして、問題は第2位。
“アホを王様にする”ということがどういうことなのかをまさに具体例で表現してくれるのが『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』。
という訳で、絶対に見るべき。今現在の日本人の義務です。

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