ポク太郎です。
ティリオンの大切な愛人シェイ。
シェイの似顔絵を描き直したついでに、シェイ、ティリオン、タイウィン公三人の本心や望みを読み解いてみたいと思います。
小説とは別物なので、HBOテレビシリーズ内で得られる情報のみから考察です。
シーズン4までの
を含みます。
シェイに着目したあらすじ
シェイはかなり長期間登場しておりましたが、登場したシナリオは各人物の行動が複雑に絡み合う王都。
なので、シェイとティリオン
とタイウィン公
の三人の関係は読み解くのが非常に難しいのですが、描写だけでシンプルに考察してみます。
複雑なのであらすじもかなり長くなってしまいました。
を押すと中が表示されます。シェイだけ注目したあらすじシーズン1
ティリオンは一緒に居れば金には一生困らぬとシェイをその場で誘惑→シェイ了承。
その晩には、ティリオン、ブロン、シェイと飲み明かす関係に。
出てきた情報は、
シェイ: 家族のことを聞かれると怒る。
ティリオン:実は娼婦と結婚してた。が、結婚を知ったタイウィン公が、目の前でその嫁に兵士たちの相手をさせ大儲けさせた、という逸話。
戦況が怪しくなり、タイウィン公、王都を任せる娘サーセイが頼りない→息子ティリオンを王の手代理として王都へ。
ティリオンがお気に入りの娼婦を得たという情報は野営地内で伝わった模様。
なので「お気に入りの娼婦は連れて行くな。」と家名を貶める行動を起こさぬよう事前に釘を刺しました。
一旦は絶対権力者の言い付けを守ろうとしますが、シェイにダダをこねられ、常に酒気帯び運転のティリオンは簡単に根負け。王都へと向かいます。
シェイだけ注目したあらすじシーズン2
存在がばれると危険なため部屋に閉じ込めるティリオン、外出させろと大声を張り上げるシェイ。
ティリオンに恩を売りたい諜報機関の長ヴァリスは、シェイをサンサの侍女にして匿います。
ラニスター家にとっては捕虜ジェイミー奪還用の大切な人質サンサ。王の手代理ティリオンにとっては、職責&大切な兄を取り返す鍵。
そこを理解してかシェイは必死にサンサを守ります。
サーセイの腰巾着であるもう一人の侍女もナイフで脅し、戦中はメイゴルの天守にて首切り処刑人イリーン・ペインからも守りました。
スタニス戦で王都を死守した王の手代理ティリオン。が、タイウィン公入城とともに解任。あからさまな使い捨て。
もうティリオンはただの人。シェイは「一緒にペントスへ。」と誘います。
が、王都の悪者を出し抜きたいティリオンは固辞。お互いは自分のもの、とシェイが折れます。
シェイだけ注目したあらすじシーズン3
王の手代理は解任されたとはいえ、ティリオンの大切な兄を取り戻す鍵には変わらないサンサ。
当然、シェイはサンサの動きを監視。しっかりとティリオンに報告しています。ついでにティリオンと娼婦ロスとの関係まで知ってしまいますが。
ここである事件。
リトルフィンガーの増長を抑えたいヴァリスが水面下でサンサをタイレル家に嫁がせようと画策→オレナが乗ります。
結果、タイウィン公激怒→タイレルの策を潰すため、ティリオンとサンサの結婚が決定。絶対権力者に命令され成す術無しでサンサと結婚。
ティリオンは悲劇続きのサンサを案じる心優しい小人症。すれ違いが多くなり、この辺りからシェイの機嫌が悪くなります。
ティリオンはこのとき尻拭い大臣蔵相を押し付けられておりました。
・ジョフリー王に命を狙われてる。
・タイウィン公に見つかると大切なシェイは確実死。
危険過ぎと判断したティリオンは黄金の鎖を渡し海外へを匂わせます。が、シェイ納得せずなので、このときは王都内で養うと約束。が、問題の根源はラニスターと娼婦ペア。
悲劇続きの嫁を気遣わなければいけないティリオンと、すぐ横にいる嫁の侍女シェイはすれ違いを繰り返します。
ここでまたもやヴァリス登場。エッソスへ渡れと独断でダイヤを渡します。
シェイは固辞しますが、すれ違いの続く二人。ティリオンの差し金と勘違いしてしまった模様。
ここでジェイミーが王都へ帰還。シェイにとって“ティリオンが気遣う嫁”を守る理由も消滅。隔たりが膨らむと予想されます。
シェイだけ注目したあらすじシーズン4
常にケンカになるのが原因か、遂にシェイの素性が姉サーセイばれてしまいました。タイウィン公が知るのも時間の問題。
それを知ったヴァリスは「即逃がせ。」と真剣な表情。
別の場でサーセイからの報告を受けるタイウィン公。タイウィンは「(ジョフリーの)婚儀の前に手の塔へ(王の手である自分の執務室に連れて来い)。」
ゴニョゴニョしゃべる二人を見たティリオンも確信→ペントスへ行けと命令。
このとき言うことを聞かないシェイに「お前は娼婦。ラニスターの嫁にはなれない。」と追い払おうとします。
全てシェイの安全のため。断ち切る思いで言い放ちます。怒り狂ったシェイはブロンを殴り出て行きました。
船に乗せたシェイのことで凹むティリオン、前へ進めと説得するブロン。
ここで大事件。
ロイヤルウェディングの場で披露宴の主役ジョフリー王毒殺事件発生。ティリオンが犯人と疑われ牢獄へ。
~~しばらくシェイ登場なし~~
王殺しの容疑者ティリオンの裁判。船に乗ったはずのシェイがそこへ原告側証人として出廷→でっち上げ証言連発。
その後、裁判に負け死刑を宣告されたティリオン。兄ジェイミーが脱獄させヴァリスと逃げることに。
が、船に乗る直前、行ったのはタイウィン公の部屋。
シェイがタイウィン公のベッドに寝そべっていました。ティリオンはシェイを絞殺、タイウィン公も射殺。
シェイの望み

相思相愛だったティリオンとシェイ。激動のストーリーの中、結末はバッドエンドでした。
以下、初老が考えました。
ティリオンが追い払うように言い放ったのは自分の安全のため。当然ながらシェイも分かってると思います。
「ペントスへ逃げろ。」と言うティリオンですが、シェイの願いは下のはず。
が、ティリオンの望みは王都での悪党退治。だから、
女性には“女手一つで”なる表現を使う方もいますが、“男の面倒は自分が”と全てを投げ打つ方も多し。シェイの台詞は「自分の身は自分で守れる。」
他に思うのは、シェイが惹かれる理由はおそらくヴァリスと同じ理由。
そう思ってしまう理由は以下。
13歳のときにウェスタロスへと情報がありました。サンサ以上の大移動→家族に何かあり、世の中に対する絶望がありそう。
14歳の嫁サンサに対し、ティリオンが理性を失わない様をことあるごとに見せ付けられました。
最後までティリオンは自分を頼らず、自分を捨てる。「惹かれる理由=捨てられる理由」である矛盾。
モヤモヤし続け自暴自棄に。結局タイウィン公にそそのかされるの巻。
…と、考察しました。女心が全く分からない初老が考えたものなのであしからず。
何にせよ悲しい結末。
結局、シェイに関しては出自が謎のままでした。
やたら上品な娼婦役なので大きな話があるかと期待してましたが何も描写されず闇の中。そういう意味でも残念です。
タイウィンの目論見

裁判に負けた息子ティリオンに向かい、全く動じることなく死刑宣告したタイウィン公。
ティリオンに便座上で射抜かれた際に「処刑させるつもりはない。」と発言しておりました。
この台詞がずっと気になっております。助かりたい一心でデマカセを言ったのでしょうか。
確かに小人症ティリオンは邪魔な存在で、ティリオン出産は自分に対する罰と面と向かって言い放っております。
だから、当初は裁判に任せるつもりだったとは思います。シェイも使っておりますし。
が、裁判中タイウィン公の最も欲するものが舞い込んで来ました。
後を継がないのを理由に勘当された長男ジェイミーの言葉です。
タイウィン公は第二位の金持ちタイレルにすら、使い古した中古品を押し付け可能なお方。
あわよくば“后予定のマージェリーもレンリーの中古品”と言い返す準備をしてのこの段取り。
異を唱えられる者は存在せず不可能はありません。これだけの権力、手腕を持つタイウィン公目線での従わせる難易度は下のはず。
長男ジェイミーが妥協したチャンスを逃すとは思えません。
なので上記の台詞「処刑させるつもりはない。」はデマカセではなく真実だと思っております。
最初から処刑のつもりないのに、全力でティリオンを窮地に→弟想いの長男から妥協を引き出す策だったまでありそうな雰囲気。
が、ティリオンは無罪を知っていながらシェイまで使った父親タイウィン公を許さず射殺。決定打は“シェイを娼婦と呼んだ”。
闇に葬られたので不明ですが、助けるつもりだったと確信。が、その実現方法が気になって気になって仕方ありません。
シンプルに考察と書いておきながらかなりの深読み。何か書かなきゃと思うとキーボードが進むのです。ごめんなさい。
因みに、ティリオンが兄ジェイミー以外で最も信頼するヴァリス。その目的は良識ある治世。
上記あらすじを見ると分かりますが、シェイに関してだけ捉えれば常に邪魔をしていたということに。
運命、宿命で話をまとめると、「ティリオンは、シェイと世の中を天秤にかけさせられた。」という感じですか。
悲しい結末でした。
(追記)関連する話題で深読みを実施してみました。暇で仕方ない方向け。
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