ハウス・オブ・ザ・ドラゴンの謎と矛盾回避|夢先の“約束の王子”

ポク太郎です。

リアナ・スタークの「約束して。」を思い起こしていました。それで出てくる『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の謎・矛盾。

それについて書いてみました。もちろん、本記事の内容はネタ不足に悩む爺の単なる戯言です。

GOTシーズン8、HOTDシーズン1のネタバレを含みます。


リアナ・スタークがエダードに頼んだ「約束して」

GOTシーズン7の鴉潜りのシーン。赤子ジョンゲーム・オブ・スローンズ登場人物|ジョン・スノウ役俳優キット・ハリントン。落とし子を託すリアナ・スタークが兄エダードゲーム・オブ・スローンズ登場人物|エダード・スターク役俳優ショーン・ビーン。愛称ネッドに「約束して。」

すごく意味深なシーンに見えましたが、最終章シーズン8でサムウェルゲーム・オブ・スローンズ登場人物|サムウェル・ターリー役俳優ジョン・ブラッドリー=ウエストが「ロバート王から守れと頼まれたエダードが約束守った」、つまり“ジョン防衛”とサラッと結論付けてしまいました。

視聴者が予想できない重厚な意味を期待してたのでちょっと拍子抜け。

で、その単語“約束”が気になり何だかんだ想いに耽っていました。

HOTDシーズン1第一話、ターガリエン家に代々伝わる秘密の遺言Aとは、

征服王エイゴンの夢先“氷と炎の歌
遺言A「来たる約束の王子、対冬の狂風のため、大陸を一つにまとめよ。」

GOT視聴で分かるのは約束の王子とはデナーリスゲーム・オブ・スローンズ登場人物|デナーリス・ターガリエン役女優エミリア・クラーク冬の狂風とはホワイトウォーカーゲーム・オブ・スローンズ登場人物|夜の王ナイト・キング役俳優リチャード・ブレイク

サムウェルは上のようにストレート解釈しましたが、実は、死出の出陣に向かう亭主レイガーリアナに遺言Aを伝え、死亡確定のリアナジョンへの遺言伝達をエダードに託したのでは?

そんなパターンがあり得るのか?と疑問を感じるとある矛盾に気付きます。

ターガリエン王家の王位継承には、争いが原因で“確実な後継者”ありきの伝承ができないケースが存在するからです。

以下にその例を。

秘密の遺言危機~3代目残酷王メイゴルはクーデター

初代征服王エイゴンの長男が2代目王エイニス、その異母弟が残酷王メイゴル

王位継承と死亡時期を表にまとめると、

ターガリエン王家の王位継承と死亡順
1 初代 征服王脳卒中
2 2代目 エイニス痙攣死
3 エイゴン王子戦死
4 3代目 残酷王自殺
5 4代目 調停王多分老衰
6 5代目 ヴィセーリス一世老衰

便宜上残酷王メイゴルを3代目王としておりますが、これは玉座を奪い取ったもの=クーデターでした。当時、後継者指名を受けてたのは2代目エイニスの長男エイゴン王子

つまり、遺言Aを聞いてたのはエイゴン王子のはず。

が、2代目エイニス死亡直後に残酷王メイゴルが玉座奪取→対抗するエイゴン王子がドラゴン決戦で殺され、残酷王メイゴルが王様に。

その数年後、歴史に名を残す暴君残酷王メイゴルが周囲に見放され、エイゴン王子の弟=調停王ジェヘアリーズが玉座を取り返します。

なので正確に言い表すと、「ターガリエン王朝は2代目で一旦終焉、数年後に再度王座に返り咲いた」。クーデター犯メイゴルターガリエン家の人物なので継続扱いしてるだけ。

だから、残酷王メイゴルは遺言Aを聞いてないはずの王様で、次の調停王ジェヘアリーズも2代目エイニスから聞いてないはずの次男。(参照する家系図によっては三男)

2代目エイニスに遺言Aを残したのは“後継者だけに伝えよ”ルールを命令した初代征服王エイゴンなので、さすがにこの直近時代にルール破りは発生してないと想定。メイゴル聞いたならルール決定者自ら破ったてことになるし、ジェヘアリーズから聞いたなら2代目王が言われた尻から破ったてことになるし。

これらはHOTDで明らかにしたヴィセーリス一世ハウス・オブ・ザ・ドラゴン登場人物|ヴィセーリス・ターガリエン一世役俳優パディ・コンシダイン以前の世代なので、伝わってきた経路が何かしら無いと矛盾します。

決戦状態に陥る前に2代目エイニス死亡済→後継者エイゴン王子が死ぬ前に誰かに伝えてないと5代目ヴィセーリス一世まで到達しない筈なので。

矛盾回避の手段としては、ドラゴン決戦に向かうエイゴン王子が弟ジェヘアリーズ、または、母親アリッサ・ヴェラリオンに遺言Aを託した。

うーん、あり得るかな~。

秘密の遺言危機~無才王エイゴンは突出した無能

HOTDレイニラ王女ハウス・オブ・ザ・ドラゴン登場人物|王女レイニラ・ターガリエン役女優エマ・ダーシーの孫が無才王エイゴン四世、歴代最悪の王。

このバカ自分の后である自分に恋してると嫉妬し、自分の本当の息子デイロン二世に落とし子疑いの裁判を仕掛け、自分の落とし子デイモン・ブラックファイアを正統化したバカ

正統化したのは死ぬ直前ですが、若かりし日に落とし子デイモンブラックファイアを与え、家名ブラックファイア家を名乗らせました。

ブラックファイアとは初代征服王エイゴンの所有したヴァリリア鋼、代々ターガリエン王に受け継がれてきた家督相当の家宝。

本当の息子デイロン二世ですが、とてもじゃないけど後継者扱いしてたとは思えません。落とし子疑いの裁判まで仕掛ける位ですから。

てなわけで、遺言Aを伝承したとは…ちょっと考えられず。

矛盾回避手段としては、このタイミングで遺言Aの伝承が途絶えた。

後の世代では遺言Aが話題にならないし、数世代後のGOTヴィセーリスゲーム・オブ・スローンズ登場人物|ヴィセーリス・ターガリエン役俳優ハリー・ロイドも聞いてる風には見えないし。

後付け要素なので遺言Aの匂いが存在しないのは当たり前ですが。

言うてみれば、最後まで独立国として抵抗してたマーテル家を懐柔し、七王国統一を確定させた王様がデイロン二世。つまり、遺言Aの目的=大陸を一つにをちょうど達成するタイミング。

途絶えた直後の世代で運良く遺言Aの目的が果たされたことになりますが、その伝承が途絶えたとしても、光の王、すなわち赤の祭司は炎を見つめれば知ることができます。

ゲーム・オブ・スローンズ登場人物|メリサンドル役女優カリス・ファン・ハウテン約束の王子のみが夜明けをもたらす。ジョン・スノウに会え。」

と赤の祭司メリサンドルに後押しされ、征服王エイゴンの警告が実を結ぶことに。

うーん、あり得るかな~。

この遺言Aは原作者ジョージ・R・R・マーティンさんが後付けで追加した要素。下動画が2018年10月に公開されました。シーズン7が2017年、最終章シーズン8が2019年4月なので最終章公開前。

(ヴァリリア半島からの移住後)
ターガリエン家はしばらく東エッソスに目を向けてたが、エイゴンが遂にウェスタロス支配・統一を決意。300年後に起きる北方からの脅威に備えるため七王国を統一しようとした。“氷と炎の歌”で扱われてる脅威のことだよ。

引用:George R.R. Martin on Balerion & Aegon

大量の公開済情報にそんなオオゴトな後付けを加えれば矛盾するのが当たり前で、こんなことグダグダ考えても何の生産性も無し。

だから冒頭で書いた通り本記事は、

ジジイの戯言

いかがでしたか?

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン

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