映像特典~小鳥-判明する密告者の長ヴァリスの過去

ポク太郎です。

海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をまだ見ぬ未視聴者のために、再度大元情報から振り返る資料。

今回の注目は小鳥ハウンドが世間知らずサンサを罵る単語でなく、密告者の長ヴァリスが使う諜報員孤児らのこと。謎とされた小評議会入りやエッソスでの過去を埋める非常に辻褄の合う話。

なるほどねぇ~と感心する結構面白い話です。

シーズン6のメディアに収録された映像特典。一応、ヴァリスの正体が明かされるシーズン5ネタバレ扱いにしようかな。


少年時代はミアでなくペントス

ペントスとは変わった町

ペントスとはエッソス大陸西岸の自由都市。

ゲームオブスローンズ地図-略してゲースロGOTマップ-エッソス大陸の都市、城名、地名、勢力図-地理を予備知識事前情報として

ドラマでは、ヴァリスは少年時代ミアで盗みで生計を立ててたと発言されましたが、修正したか居た時期もあったのか。今回の動画はペントスでの話が語られます。

何にせよ豪商イリリオ・モパティスゲーム・オブ・スローンズ登場人物|ペントスの商人イリリオ・モパティス役俳優ロジャー・アラムと知り合いました。亡命したターガリエン王家生き残りを庇護した方です。

ペントスとは大富豪パトロンが支配する町。大富豪が傀儡王子を雇い統治を任せる変わった土地。イリリオ以前の支配者が誰なのかは不明ですが、最大権力者が商人である風変わりな土地です。

そのイリリオと、商売を持ち掛けたヴァリスの馴れ初め・出世物語が語られます。

謎とされた狂王時代の小評議会入りの真相も。

“小鳥”ヴァリスの諜報員~特典映像

シーズン6特典映像→〇History and Lore The Little Birds – Varys

History and Lore – The Little Birds – Varys
語り手:ヴァリスゲーム・オブ・スローンズ登場人物|密告者の長ヴァリス役俳優コンリース・ヒル
1

Men called me the Spider long before I came to Westeros. As a young thief in Pentos, I seemed to have eight hands, each dipped into a stranger’s pocket. But the other thieves didn’t appreciate my skill, and they had size and strength that I couldn’t match. When they discovered why, I was beaten and told that a eunuch boy doesn’t belong in the streets, but in the brothels as any slaver would know. I managed to escape them and took to sleeping in the sewers by day and prowling the rooftops by night, barely one step ahead of starvation, much less slavery.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

ウェスタロスに来るずっと前から人は私を蜘蛛スパイダーと呼んだ。ペントスの盗っ人だった若い頃、見知らぬ人物のポケットに手を入れる私の手は8本あるように見えたようだ。でも他の泥棒は私の腕前を認めず、私が敵わぬ大きさと強さがあった。それに気付くと私は殴られ、全奴隷商人が知るように宦官の少年は街でなく娼館に居ろと言われた。私はなんとか逃れ、昼は下水道で眠り、夜は屋上を徘徊した。奴隷以下の餓死一歩手前だった。
2

Then I met Illyrio Mopatis. He was a bravo who lived by his sword, but his mind was sharper than his blade. I proposed an arrangement. I would spy on lesser thieves and steal their takings. Illyrio would offer help to the thieves’ victims, promising to recover their valuables for a fee. Soon, every honest man knew to come to Illyrio, whilst the city’s cutpurses sought me, half to sell me what they had stolen, and the other half to slit my throat. Sadly for them, Illyrio needed my throat more than he needed theirs.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

そんなときイリリオ・モパティスに出会った。彼は剣に生きる勇士だったが、心は剣よりも鋭かった。私はある提案をした。私が小盗賊をスパイし盗品を頂く。イリリオが盗賊の被害者に手数料を支払えば貴重品を取り戻すとオファーを持ち掛ける。間もなく正直者は皆イリリオの元に訪れるようになった。一方、街の切り裂き魔は私を探し、半分は盗品を売りつけるため、もう半分は喉を掻っ切るために来た。悲しいことに彼ら以上にイリリオには私の喉が必要だった。

彼ら以上にイリリオには私の喉が必要…権力者に守られる構図を構築したてこと。
3

Most thieves, like most men, are fools, who think no further than turning a night’s plunder into wine. Luckily, as the other thieves had reminded me, I was not a man. Nor were those I hired with the gold we earned. I chose the smallest orphan boys and girls, the ones who were as quick and quiet as me, and taught them to climb walls and slip down chimneys. My little birds left the shiny trinkets for common thieves and instead stole letters, ledgers, and charts. Secrets are worth far more than silver or sapphires. Later, I taught my little birds to read the letters themselves and leave them where they lay so no one would know of our intrusion. Illyrio and I grew so rich that Illyrio wed a princess of Pentos, whilst whispers of my talents reached the ears of a very anxious king across the Narrow Sea who did not trust his son, nor his wife, nor his Hand.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

大抵の盗っ人は大抵の男と同様、一夜の獲物をワインにすることしか考えないバカだ。幸運なことに、以前の盗っ人が私に知らしめたように私は男でなかった。稼いだ金で雇った者もそうだった。私は、私と同じすばしっこく物静かな、一番小さな孤児の少年少女を選び、壁を登り煙突を滑り降りることを教えた。光り輝く装身具は普通の盗っ人に任せ、代わりに私の小鳥は手紙や帳簿、海図を盗んだ。秘密は銀やサファイアよりも遥かに高価だ。その後、私は小鳥に読み方を教え、誰にも侵入を悟られないよう手紙を置いたままにさせた。イリリオと私は大金持ちになり、イリリオペントスの王女と結婚した。一方、私の才を囁く声は狭い海の向こうの、息子も信用できない不安な王の耳にも届いた

不安な王の耳にも届いた狂王のこと。何故キチガイがそんな情報収集能力高いのかね。
4

Nor should he have, as I told him once I arrived and raised more little birds. They thought it the most amazing game to discover all the secret tunnels underneath the Red Keep and listen to all the whispered secrets from within the castle walls.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

息子王の手も信用してなかった小鳥たち赤の王城地下の秘密トンネルを見つけ、城壁内で囁かれる全部の秘密を聞くのを最高に素晴らしい遊びと受け取った。

王の手も信用してなかった…当時の王の手とはタイウィン・ラニスター。有能過ぎて狂王が妬みました。
5

I often wonder what became of my little birds once I left King’s Landing. Most likely, they returned to Flea Bottom, or worse, grew up. One day, I’ll hear their song again. Until then, well, the world never lacks for orphans. Little birds sing in the west, and little birds sing in the east. And a Harpy flies into a spider’s web.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

私が王都を離れた後、小鳥たちがどうなったのかをよく考える。大抵の場合、彼らは蚤のたまり場に戻ったか、更に嫌なのは成長したのかも。いつかまた彼らの歌を聞けるだろうか。まぁ世界は孤児を欠かすことはない。それまでは小鳥は西で歌い東で歌う。そしてハーピー蜘蛛の巣に飛び込むでしょう。

ハーピー蜘蛛の巣に飛び込むハーピーとは鳥獣・人さらいの神→奴隷商人の象徴。次なる舞台奴隷商人湾での諜報活動に自信を見せております。

義賊でない所がヴァリスのしたたかさ

盗みは得意だけど戦闘は苦手。そんなヴァリスが生み出した新規ビジネス。

義賊として“盗っ人から盗み返して返還”とはしない理由は“身を守る手段がないから”。

そこで権力者ゲーム・オブ・スローンズ登場人物|ペントスの商人イリリオ・モパティス役俳優ロジャー・アラムに取り入り、身を守る方法と唯一の財産“盗み技”の両立を思い付きます。

使うのは子供。大の大人が子供を小突いてれば当然目立つのでそれもできず。盗っ人からの窃盗なので非難対象にもならず。うまーく考えた盗っ人システムが出来上がりました。

次に気付いたのは情報化社会。政治家が儲かるのは計画を事前に知るから。常にインサイダー可能です。ドコソコに港作ると分かれば、その周辺が栄えることは必然→土地買い占め。

その後何が起こるかが分かる、建設計画・富豪のスキャンダル・誰かの揉め事を掴み確実な未来を予測→マンガ『代紋Take2』状態を作り、商人イリリオと荒稼ぎしたようです。

大富豪が求めるのはもはや金ではなく国・大陸。ウェスタロスすべてを手中に収めるため、イリリオのスパイヴァリス小評議会に入り込みました。

ヴァリスの場合“民”を優先するので少し趣が違いますが、散々主張していた“力を持たぬ身”てのは大嘘だったようです。国を買えるパトロンが背後に居る訳ですから。

確かに盗っ人少年は剛腕盗っ人に全部奪われます。確かに盗品取り戻しビジネスは成り立ちます。確かに少年少女なら王宮内への侵入にうってつけです。

孤児は居なくならない・盗っ人も居なくならないカオスな古代で辻褄の合った話をうまーく作り出す。ドラマ内では意味不明な字幕として表示し、後から調べた視聴者が納得。

これがこのドラマに取り付かれる理由でも。

この『ゲーム・オブ・スローンズ』。うまーくできてるとは思いませんか。

ゲーム・オブ・スローンズ

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