ポク太郎です。
海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をまだ見ぬ未視聴者のために、再度大元情報から振り返る資料。
今回の注目はファンタジーな毒薬。知識の城で薬学を学んだオベリン・マーテルがその製法や特徴・使い所を説明します。
ゲーム・オブ・スローンズのファンタジーな毒薬
〇History and Lore Poisons – Oberyn Martell
毒薬で有名なのはライスとアッシャイ
テーマは毒薬なので地図は必要ないが、圧倒的にエッソス産地の物が多いので参考までに。
毒~映像特典動画
語り手:オベリン・マーテル![]() |
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毒を“女の武器”と呼ぶ男は仲間への裏切り者だ。短剣、矢、斧。これらは情熱の武器だ。だが毒は冷たく計算高い。毒は朝目覚め夜眠りに誘うまで思案する作戦だ。その運命の味を与える前に犠牲者が何千回と死ぬのを考えるんだ。男の恨みは女の恨みより小さい故、その武器を否定するのか? | |
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私が16歳の少年のとき、ある偉大な領主が愛人と寝てる私を見た。彼は名誉と受け取るべきだったが、そうでなく太り老いたマヌケのくせに決闘を挑んだ。私は年齢と体のおかげで一撃を与えた。彼がどこを狙うかを彼の愛人と妻は私に警告したが。彼は強くて獰猛だがノロマだった。私は素早く彼を切りつけ決闘は名誉ある形で終わった。彼の傷は化膿し死んだ。それ以来、人は私を“赤い毒蛇”と呼ぶ。聞くと必ず笑ってしまう。毒が蛇だけのものであるかのようだからだ。 | |
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ナス科の植物のエキスは最も穏やかな毒だ。ワインに一滴溶かすと心臓の鼓動が遅くなり手の震えが止まる。三滴で一晩中夢を見ない深い眠りが得られる。十滴で終わりのない眠りが得られる。バジリスクの血。調理した肉に香ばしい匂いを与えるが、食すと獣にも人間にも激しい狂気を引き起こす。バジリスクの血を味わったネズミはライオンを襲う。芸術を愛する者にとっては情熱は狂気の一種だと思うがな。未亡人の血は男の膀胱と腸を機能不全に陥れる。男は自分の毒に溺れゆっくりと苦痛に満ちた死を迎える。この毒は幾度となくその名を得たに違いない。
※ナス科の植物のエキス…夜の陰りのことと思われ。王都を攻められたサーセイが次男トメンに飲ませようとしてたもの。タイウィンに悪態ついた孫ジョフリーが晩飯抜きの刑で飲まされたもの。
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ライスの涙は希少で高価な毒だ。透明で味も匂いもない。ワインや水に溶かすと腸を蝕む。苦しみながら死ぬが被害者が年老り・病弱なら珍しいことではない。相続を焦る客お気に入りの手段だ。翡翠海のある島々には世界中でそこにしかないある植物が生育する。葉を熟成させ、ライム、砂糖水、夏諸島の希少なスパイスに浸さなければいけない。その後、薬は灰で濃縮し結晶化させないといけない。このプロセスは時間が掛かり、困難で、必要品は高価で入手困難だ。ライスの錬金術師、ブレーヴォスの顔のない男たち、学匠らはその方法を知る。
※ライスの涙…ジョン・アリン暗殺に使われたとヴァリスが発言。非常に高価とのこと。ライスとはエッソス大陸南西の島上にある世界一の娼館街。
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ワインに溶かすと、喉の筋肉がどんな拳よりもきつく締め付けられる。犠牲者の顔は死をもたらす小結晶の種と同じ紫色に変わる。そのためそれは絞殺薬と呼ばれる。
※絞殺薬…メリサンドルがドラゴンストーン城の学匠クレッセンに飲まされても平気だった薬。
ジョフリー王暗殺に使用されたもの。
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棚からどの小瓶を取り出すかと聞くか?どれも取らない。食卓やベッドで殺すのはツマラン。沸騰した鍋の上で何時間も計量したりかき混ぜたりもツマラン。命の始まりがどれだけ面白いことか。私のような人間は待つ価値があるその最期を確かめねば気が済まない。
※何を言わんとしてるか分からず。毒を肯定してんのか否定してんのすらも分からず。槍に毒を塗るオベリンが毒なんか使わんよと言ってるようにも。
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出てこなかったゲーム・オブ・スローンズの毒薬
知識の城で薬について学んだオベリン。説明があったのは夜の陰り、バジリスクの血、未亡人の血、ライスの涙、絞殺薬。
他に登場したのはトリカブトの毒、マンティコアの毒、長い別れ。それぞれどこだったか覚えてますか?
トリカブトの毒 |
盗んだ手紙を見られたアリアに依頼されジャクェン・フ=ガーがエイモリー・ローチ殺害時に使用。
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マンティコアの毒 |
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長い別れ |
ラニスターを恨むエラリア・サンドがミラセア殺害に使用。その前にタイエニーがブロンに使い解毒剤渡され助かったヤツ。遥か東方アッシャイから取り寄せたとか何とか。
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他、名称不明な毒薬もたくさん。初期シーズンだけでもロバート王を酩酊状態にしたワインに入れたもの、デナーリス暗殺を狙ったワイン売りなどなど。
デナーリスね。まさに女王の風格。
まで通して見ると、毒を仕込まれる機会が一番多いのはやはり古代の暗殺といえばやはり毒。ファンタジーな毒薬もたくさん創作し、『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界観を構築しております。すごい量の空想だよな。
GRRMさんが空想の中に生きた時間を感じます。
『ロード・オブ・ザ・リング』のJ・R・R・トールキンさんといい、近所や学校に居たら“単なる変なヤツ”なんですがね。
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