ポク太郎です。
海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をまだ見ぬ未視聴者のために、再度大元情報から振り返る資料。
今回の注目はヴァリリア鋼。古代ヴァリリア帝国の遺産でその切れ味や謎な製法も含めて逃亡者ジョラー・モーモントが自虐に繋げて説明します。
ヴァリリア鋼を生産した地
ヴァリリア鋼~特典映像
HBOドラマのブルーレイメディアにのみ収録された以下の映像特典を参照します。
〇History and Lore Valyrian Steel – Jorah Mormont
語り手:ジョラー・モーモント | |
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胸には鉄鎖帷子と鋼板、手には金属ガントレット、脚にはすね当て、頭にはバイザー付兜。鎧を着た騎士は剣、槍、斧を振れる。しかしヴァリリア鋼は防具を布のように切り裂く。青銅から進化した鉄と同様、ヴァリリア鋼も通常の鋼から進化した。 | |
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これほどより軽くより強くより良い切れ味はない。ヴァリリア鋼の刃向けの砥石には別の砥石が必要だろう。恐らく別の鍛冶師も必要だろう。ヴァリリア人が鋼をどう鍛造したかは誰も知らない。現在それを鋳直しできる鍛冶師もほんの一握りに満たない。文明の多くと同様、その工程は“破滅ドゥーム”で失われた。溶けた金属に呪文をかけ、ドラゴンの炎を吹き作ったと多くが主張する。ヴァリリア鋼の刃が、太陽を吸い込むかのような煙と暗黒、無数のひだで波打つのを見れば、そんな大声で嘲笑えないだろう。
※別の鍛冶師も必要…「世界に3人しか」とタイウィンが発言。内陸のクォホールがヴァリリア鋼の加工で有名な町でそこの出身者モット親方が3人の内の1人。落とし子ジェンドリーの師匠です。
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今あるヴァリリア鋼は以降ずっと存在するだろう。一部は学匠の鎖と共に知識の城に残っており、それが何であれ、ヴァリリア鋼の鎖はより高次の魔法研究を意味する。一部は豪商の貴重な短剣や宝石として世界中を漂う。ドスラク人のアラクでも見たことがある。
※アラク…ドスラク人やダーリオ・ナハーリスが使う湾曲した剣のこと。それがヴァリリア鋼てドスラク人のくせに贅沢な奴です。
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しかしヴァリリア鋼の多くはウェスタロス緒名家の最も貴重な宝物として生き続ける。何世代にも渡り父から息子へと受け継がれてきた剣だ。スターク家のアイス、ターリー家のハーツベイン、コルブレイ家のレディフォローンだ。
※スターク家のアイス…エダード所有の剣。
※ターリー家のハーツベイン…“心臓裂き”。『ゲーム・オブ・スローンズ』にも登場します。 ※コルブレイ家のレディフォローン…コルブレイ家とは最もアンダル人の血を濃く残すアリン家旗手。次節のデイモン・ブラックファイアを倒した王の盾はレディフォローンを所有したコルブレイ家の人物です。 |
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しかし貴重な宝物でさえ失われることがある。エイゴン・ターガリエンのブラックファイアとヴィセーニャのダークシスターはデイモン・ブラックファイアの反乱で姿を消した。バカな岩の王がラニスター家のブライトロアを携行してヴァリリアへ行き、剣も王も二度と見られなくなった。
※ブラックファイア、ダークシスター…いずれもターガリエン王家に伝わるヴァリリア鋼。歴代最悪の王がそれを与えた落とし子が家名として名乗ったデイモン・ブラックファイア。分裂家系となり王家転覆を狙う反乱を起こしました。ダークシスターの紛失は時期が同じだけで理由は別です。
※剣も王も二度と見られなくなった…破滅直後の時代のトメン・ラニスター二世がヴァリリア半島の遺跡へ宝探しに遠征し、ラニスター家に伝わるヴァリリア鋼の剣と一緒に行方不明になったらしい。 |
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失われたのでなく持ち主を失った剣もある。5世紀に渡りロングクロウは私の実家モーモント家の誇りだった。無一文で多額の借金を抱えたにも拘わらず、私は剣でなく人を売ることを選んだ。そして私の恥部を知られ熊の島から東に逃げる際、よりふさわしい後継者に持たせるため父の元に置いて行った。
※剣でなく人を売ることを選んだ…ジョラーは浪費家嫁の借金返済のため、ウェスタロスで禁止される奴隷商を行い死刑判決を受けエッソスへ逃亡しました。壁の総帥ジオーがロングクロウをジョン・スノウへの褒美として渡す際に「アイツもこれだけは置いて行った」と発言していました。
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ヴァリリア鋼も結局自分を責める道具へ
逃亡者ジョラー・モーモントによるヴァリリア鋼の説明。
製法不明で謎に包まれた数少ないお宝ヴァリリア鋼。ヴァリリア魔法が使われドラゴンの炎が使われたなどの噂話。
ローマ帝国の水路などと同じく「どうやってこんなもの作ったの?」と誰もが首を傾げる古代のアイテムとして設定しております。
1 | ブラックファイア | 300年前の征服王エイゴンが所有した剣。代々ターガリエン王に受け継がれる家宝に。150年ほど前の最悪王が落とし子に与え、それが元で紛失。 |
2 | ダークシスター | 征服王エイゴンの姉ヴィセーニャが所有した剣。こちらも代々ターガリエン一族に受け継がれる家宝に。上項同様ブラックファイアの反乱の時代に紛失。
ただし、上項と異なり騒乱中の紛失でなく持ち主が壁送りになりその後不明というもの。持ち主はGOTにも登場しますが、一切触れられないので無視してOK。
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3 | アイス | 数世紀前からスターク家に代々伝わる家宝。
スターク家を破ったタイウィン公が二本の剣に居直し。
1本はジェイミー用オウスキーパーへ←後にブライエニー所有。 1本はジョフリー用ウィドウズウェイルへ←後にジェイミー所有。 |
4 | ブライトロア | おおよそ600年前~500年前までラニスター家に伝わった家宝。説明の通り、廃墟ヴァリリアへの宝探しで行方不明。 |
5 | ロングクロウ | 500年前からモーモント家に伝わる“長い鉤爪”。亡者から総帥を守った褒美としてジョン・スノウに渡されました。 |
6 | ハーツベイン | 500年前からターリー家に伝わる“心臓裂き”。 |
7 | レディフォローン | 6000年前からコルブレイ家に伝わる家宝。6000年前アリン家がヴェイル支配を固める頃、当時の谷間の王ロイス家に一時的に渡った時期も。 |
8 | 学匠の鎖 | ウィンターフェル城の学匠ルーウィンの首にある鎖。100人に1人の高次魔法の研究者が持つもの。それ向けに知識の城には多少の在庫があるとの説明でした。 |
これを書くにあたり各家宝の起源を調べてみましたが、大体5、600年前のものが多し。コルブレイ家のだけ例外、ターガリエン家のは不明。
500年前破滅直後に、残ったヴァリリア鋼の争奪戦を世界の富豪が繰り広げた設定なのかな。
また、動画の説明中に登場しなかったものとしてティリオンのものとされるリトルフィンガーの短剣。上表の数しか残ってない中でアレを所有する=相当な大富豪という意味を持つのでしょう。
大富豪と言えばやはりラニスター…。
視聴者に『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界観を伝えるために準備したと思えるこの特典映像。
○配役が知る常識=歴史を、その立場に合わせて説明させよう←混乱の元。
HBOさん、「視聴者に世界観だけを理解させる」に集中したら?
何兎追いかけて何兎捕まえられると皮算用してんの?捕まえられてんならうちのブログなんかに人来ないはずだよね?ねぇHBOさん?
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