映像特典~ナインペニー王の戦い

ポク太郎です。

海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』をまだ見ぬ未視聴者のために、再度大元情報から振り返る資料。

今回の注目はナインペニー王の戦い。物語開始の数十年前に起きた戦争のこと。単に徴兵されるだけの民側からみたウェスタロスでの戦闘を、悟りを開いた民司祭レイが説明します。

シーズン6のメディアに収録された映像特典です。


ナインペニー王の戦いとは第五次ブラックファイアの反乱

歴代最悪の王が遺した禍根

ナインペニー王の戦いの戦場はドーンの東踏み石諸島ステップストーン。

ゲームオブスローンズ地図-略してゲースロGOTマップ-ウェスタロス

参照動画は徴兵される民視点であり、戦争のいきさつ・理由が説明されないので、ここで簡単に。

150年程前ですが、歴代最悪の王エイゴン四世自分の弟への嫉妬が原因で夫婦間イザコザ→一族の別女性との間に落とし子を作ってしまいます。その落とし子デイモン・ブラックファイア

尋常でない可愛がり方、また、血統王家と同一であることから、落とし子デイモンが玉座の後継者と主張する環境が出来上がってしまいました。

それで起きたのが第一次ブラックファイアの反乱。以降第五次まで反乱を繰り返すターガリエン王家転覆勢力に変化してしまいます。

最後の第五次ブラックファイアの反乱が別名ナインペニー王の戦いブラックファイア家が滅亡した戦争です。30~40年程度前。ドラマに登場する老人らの時代です。

エッソスミアライスの紛争地域を足掛かりに、末代メイリス・ブラックファイアが海賊・商人・盗っ人など9つの立場の頭首を王に指名し九つの結束としてターガリエン王家に挑みました。

海賊など何でもかんでもが王を名乗るのを見て、当時の王の盾総帥ダンカン・ザ・トールが「王冠九つが1ペニーで売られてた」と揶揄したのが受けて戦争名に。

勢力を伸ばしてきた段階で、ターガリエン王家が防衛出動。バリスタン・セルミーブリンデン・タリータイウィン・ラニスター、後の狂王エイリス・ターガリエンが出陣しています。

結果は、バリスタン・セルミーが一撃でメイリス・ブラックファイアを倒し戦争終結。

詳しくはこちら。

なので瞬時に終わった戦争ですが、戦場がドーンの向こう側←環境劣悪な亜熱帯。兵士には過酷な環境だったようです。

ナインペニー王の戦い~特典映像

シーズン6特典映像→〇History and Lore War of the Ninepenny Kings – Ray

History and Lore – War of the Ninepenny Kings – Ray
語り手:悟りを開いた司祭レイ
1

The War of the Ninepenny Kings, they called it. But I never saw a king or earned a penny. After the war ended, I heard it all started when an exiled royal bastard raised an army of sellswords and the rightful king sent his own army to stop an invasion.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

それをナインペニー王の戦いと呼んだ。しかし、私は王も1ペニー稼ぐ場面も見たこともない。王家から追放された落とし子が傭兵の軍を組織し、正当な王が侵略阻止のため自軍を派遣したのがすべての始まりだと戦争終了後に聞いた。
2

Sounds simple, the way the maesters tell it. But an army isn’t like a dog that comes when you whistle. The king calls on great lords, who call on lesser lords, who send down their captains to round up all the peasant men on the land the lord claims to own. If the lord is wise and generous, his new soldiers are given steel swords and wooden shields to fight his battles. Most of our army fought with sharp sticks.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

学匠の話では単純な話に聞こえる。でも軍は口笛を吹けば来る犬ではない。王が緒名家を召集し、緒名家が配下の領主を召集し、所有を主張する地の農民全員を徴兵するため、配下の領主が隊長を派遣する。領主が賢明で寛大なら、新兵に戦闘用の鋼の剣と木製の盾が与えられる。我々の軍隊の多数はとがった棒で戦った。
3

Singers still sing of the valiant heroes made in the war. Ser Brynden Tully, the Blackfish. Ser Tywin Lannister and Prince Aerys Targaryen. Ser Barristan Selmy, the “Bold,” who slew the bastard pretender and ended the war at a stroke. But the king whose crown we were defending never came. He mattered too much, I suppose. His Hand commanded the crown’s armies and died valiantly in his son’s arms. Or so the singers say. I never saw that, either.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

歌い手は今でも、戦争で生まれた勇者に関して歌う。ブラックフィッシュサー・ブリンデン・タリーサー・タイウィン・ラニスターエイリス・ターガリエン王子。勇者サー・バリスタン・セルミー落とし子僭称者を殺し、戦争を瞬時に終わらせた。しかし、私たちが守る王冠を被る王様は来ない。彼はあまりに重要なのだろう。彼の手は王軍を指揮し、息子の腕の中で勇敢に死んだ。少なくとも歌い手はそう歌う。でも私はそれも見たことがない。
4

I did see the soldiers when they came to our village. They declared I was too young to fight but my brothers and friends were all going and I wouldn’t be left behind. My oldest brother said I could be his squire, though he wasn’t a knight, just a pot boy armed with a stolen kitchen knife. He’d never need it. I saw him collapse on our march from fever, along with many from our village.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

兵士が村に来た時私は確かに見た。戦うには私が小さすぎと彼らは言ったが、兄弟・友人が全員行くので置いて行くこともできなかった。一番上の兄は騎士でなく盗んだ包丁を持った単なるポットボーイだったが従士になれると言った。彼に包丁は必要なかった。行軍中、多くの村人と一緒に熱病で倒れるのを見たんだ。
5

I saw our shoes fall apart on the road, our clothes rot off our bodies and half of us shitting our beds from the sickness and fear. And then we got to the war. In the Stepstones, I saw a mace cave in my last brother’s head, I saw the lord who led us there cut down, and some other lord shout that we were his now.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

道中靴がボロボロになり、服が体から腐り落ち、病気と震えから寝床で半数がクソを漏らすのを見た。そして戦争が始まった。踏み石諸島ステップストーンでは、末弟の頭に突き刺さった棍棒を見た。そこに私たちを連行した領主が切られるのを見た。そして、私らはもう自分の所有物だと他の領主が叫ぶのを見た。

私らはもう自分の所有物だと他の領主が叫ぶ…指揮官不在となり、軍の再編成で別部隊に編入されるものかと。
6

One day I looked around and realized all my friends and kin were gone. I was fighting beside strangers under a banner I’d never seen. Didn’t know where I was or how to get home. When a lord ran up shouting at us to form ranks with our scythes and hoes, I couldn’t remember which side I was on.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

ある日、私は辺りを見回し友人・親族全員居ないことに気づいた。見たこともない旗の下で、見知らぬ人と戦っていた。自分がどこに居るのか、どう家に帰るのか分からなかった。領主が鎌と鍬を持って隊列を組むように叫びながら走ってきたとき、自分がどちら側に居るのか思い出せなかった。
7

Then the knights came down on us, faceless men all in steel. The thunder of their charge filled the world. I closed my eyes. Years later, after the war had faded into songs, I opened them again and saw what I had done and what I had become in the war and since. I went looking for a way back home. I know I’ll never reach it, but that doesn’t mean I don’t need a guide.

引用:HBO『Game of Thrones』Blue-Ray映像特典 Youtubeによる自動字幕

そして、顔のない鋼鉄の男たちが騎士に向かって襲い掛かった。彼らの突撃の雷鳴が鳴り響いた。私は目を閉じた。何年も経ち、戦争が歌の中に消え去った後、私は再度目を開け、戦争中・以降に自分が何をしてどうなったかを見た。私は帰り道を探しに出た。絶対辿り着けないことは分かってるが、だからといってガイドが必要無い訳ではない

ガイドが必要無い訳ではない…ゴールは見つからずとも迷える子羊を指南する神父は必要だと言う意味かと。アタマ焼かれた騎士でない王の盾とか。

王家の戦争と駆り出される平民

終始訳が分からぬまま命を賭けさせられるのが戦争時の平民。

誰が王様であろうが一切自分には関係ないのに、その王様を守るための戦争に駆り出される。

大義も利益も自分に一切関係ないのに命まで奪われます。

見えてるのは原因ブラックファイア家やそれを倒したでなく、家族の死と味方のクソ漏らし。挙句の果てに自分がどちら側に属すかも分からない状態に。

悲惨な話です。

いくらポク太郎がジジイであろうと、それでも戦争経験の無い人間であります。

今みたいに兵器任せの戦闘ではあるまいし、捕虜の扱いに国際条約がある訳ではあるまいし、軍人・民間人の区別付けてる訳ではあるまいし。

ちょっと恐ろしくなってきます。大昔の平民てたまったもんじゃなかったでしょうな。

21世紀の視聴者は絶対に納得できない世界。そんな物語を喜んで観てると言うことをキモに命じねばなりません。

ゲーム・オブ・スローンズ

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