ポク太郎です。
書いてある内容が理解できない『神々の指紋』の個人的勉強ノート。
本投稿は第2部-第7章「では、巨人がいたのか?」。
『神々の指紋』第2部「海の泡 ペルーとボリビア」~全体あらすじ
第2部の概要・要約・あらすじ
旅行記の体で綴られる南米ペルー・ボリビアの遺跡とビラコチャ伝説。移動経路はナスカの地上絵→クスコ→マチュピチュ→チチカカ湖→ティワナク。
途中、ビラコチャ伝説とエジプト王の共通点をこじつけながら到達地ティワナクの建造時期1.7万年前と主張。
南米古代遺跡に見られる技術がインカ帝国によるものでなく、1.2万年前に存在した現在より高度な技術であると話を展開していきます。
書籍内の証拠名称、人物名
書籍中の文言が分からなくなるので証拠名称や人物名にA~の通し記号。
Aピリ・レイス | オスマントルコ帝国海軍総督。1513年に地図を描く。南極大陸の海岸線が現在の地図に見事に一致。 |
Bプトレマイオス | AD100年頃を生きた古代ローマの学者。数学・天文学・地理学・地図製作学等に精通し多数の業績。 |
Cピサロ将軍 | 1513年に到着したスペイン将軍フランシスコ・ピサロ。インカ皇帝アタワルパを約束反故にして殺害し、本国スペインから死刑判決。現在のペルー人も“インカ文明を破壊した元凶”と捉える人物。 |
Dガルシラソ・デ・ラ・ベガ | スペイン貴族とインカ王族の子息で、征服直後16世紀に『インカに関する公式報告書』を執筆した年代記編集者。 |
αビラコチャ | 南米ペルー・ボリビアの神話に登場する半神半人。アゴ髭を生やし数々の文明をもたらしたと言われる神。海からやってきて海へ去った“海の泡”。 |
βコリカンチャ神殿 | 純金のシートが敷き詰められ、純金のトウモロコシが栽培されるインカ帝国の首都クスコにあった神殿。 |
aハンコック | グラハム・ハンコック。著者。元「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員。 |
bハプグッド教授 | チャールズ・H・ハプグッド。キーン州立大学教授。歴史学者。 |
cアインシュタイン | アルバート・アインシュタイン。ノーベル物理学賞受賞者。 |
第7章「では、巨人がいたのか?」
書き出し部「マチュピチュまでの旅行記」
どーでもいいマチュピチュまでの旅行記。
第1節「巨人を滅ぼす」
『インディオの自然と道徳の歴史』「かつて大洪水発生→ほとんど溺死。が、チチカカ湖からαビラコチャ登場し、ティアワナコに住み着いた。その後、クスコに移り人類は再度増え始めた。」
他にも、
「人類が罪を犯し創造主に大洪水で滅ぼされ、αビラコチャ登場し人間増やした。」
「創造主αビラコチャは空と大地を作り石像に命。やがて巨人が罪を犯し、滅ぼすため大洪水起こした。」
→ユダヤの旧約聖書「ヘブライの神が自分の創造物が気に入らず破壊」した話とよく似てる。
ユダヤとペルーの共通点はその“破壊”が「大洪水」。
『インカの神話と祭祀についての報告書』「大洪水を逃れた男女がティアワナコに流れ着き、人々を増やし国を創り始めた。」
Dガルシラソ・デ・ラ・ベガ「大洪水の後、ティアワナコ地方に一人の男が現れた。」
第2節「太古の伝承」
H07-1)aハンコックさん主張=「インカは多数のそれ以前の古代文化を伝承」してる一点のみは確定する。
ほとんどの伝説「αビラコチャが行く所すべてで奇跡を起こしてた」。また、必ず最後には「水上を行き、立ち去る」別れの内容。αビラコチャ=“海の泡”。
第3節「タイムカプセル」
マチュピチュ前には密林←スペインに発見されずに済んだ理由。
アメリカ探検家ヒラム・ビンガム「1911年、マチュピチュ発見。」
第4節「マチュピチュの夢」
“太陽を留める柱”を意味するインティフアタナがあり、ジグソーパズルの巨大な石組みもサクサワマンの古代城塞と同様。
水路、高台に住居、遺跡反対側の山の頂上ワナピチュの崖上に庭園。
第5節「ジグソーパズル」
H07-2)学会の意見「マチュピチュは少なくとも15世紀以降の建造。」
H07-3)異論が多数→ポツダム大学天文学教授ロルフ・ミューラー「BC4000~2000年の間に設計されたはず。」
ジグソーパズルの石組みの前で、“数千年古いという異論も人類のジグソーパズルを埋める”と上手いことこじつけて、次の目的地αビラコチャの首都ティアワナコへ向かいます。
第7章の感想、疑問点、批判

本章は七不思議の一つマチュピチュの話。
「なんでそんなとこに?」
「どうやってそんなとこに?」
2年前、2019年にブラジルのリオ・グランデ・ド・スール連邦大学が発表したもの。
街の中の施設は断層に沿った配置→砕かれた石で建造物。また、抜き取った後の溝は豪雨地帯であるこの町の排水路へ&飲料水・生活用水もゲット。
上記特徴はクスコ他でも見られる傾向だそう。
なので、この学説から見えるインカ人の思考回路は「作りやすい場所探しそこに都市建造、探した特徴は砕かれた石が並ぶ断層上」。
P07-1)西欧人「砕いた石でレンガ作って組み立て→それ並べて町」。
P07-2)日本人「木を切り扉に紙貼って家→それ並べて集落」。
P07-3)インカ人「デカい石入手可能な土地探してそこに皆で移住」。
すごく確からしい学説。これなら納得。以下観点でも確からしす。
- 地震多発地帯→“デカい石で建造する常識”があった。
- 互いに遠方なので分断社会となり謎の遺跡になりやすい。
ただし、「“大量の”巨大石を長距離移動させた訳ではない」が可能性大になっただけ。
P07-4)別の山にしか存在しない材質の巨大石が遺跡で発見されてるので、「インカ人が巨大石を長距離移動させた」てのはまだ否定できない項目。
また、目前の巨大石をどうやって「よっこらしょ」と持ち上げたのか、他ナスカの地上絵に対し何の解明にもつながらず。
インカ人の思考回路を紐解く必要がありそうです。
謎だらけ南米大陸。俺が生きてる間に解明されるといいんだけど。
一番こじつけられそうな空中都市で引っ張るのかと思いきや、すぐ次の目的地ティアワナコへ向かうようです。
合点がいく学説が出てきて、aハンコックさんの主張なんかどーでもよくなった第7章でした。
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