ポク太郎です。
書いてある内容が理解できない『神々の指紋』の個人的勉強ノート。
本投稿は第3部「翼ある蛇 中央アメリカ」-第13章「世界の終わりと血の捧げもの」。
『神々の指紋』第3部「翼ある蛇 中央アメリカ」~全体あらすじ
第3部の概要・要約・あらすじ
中央アメリカへ移り、アステカ文明が崇拝するオルメク・マヤ文明のユカタン半島⇔メキシコシティーを周回。
チチェンイッツア、トレスサポテス、サンロレンソ、ラベンタ、パレンケ、トゥーラ、チョルーラ、モンテ・アルバン、テオティワカンの遺跡巡り中、世界へ知識を伝えた超古代文明の存在をしつこく主張します。
人類滅亡の発想は「時間計測に固執するマヤ人の必死な第五太陽期の終焉計算」から。それ計算してたとの断定はもちろんaハンコックさんの妄想。
登場した遺跡名
第2部 ペルー・ボリビア |
ナスカ周辺 | ナスカの地上絵…ハチドリ・蜘蛛・サル・クジラ・幾何学図形。 |
クスコ周辺 | サクサワマン…石組みで作られた古代城塞。 コリカンチャ神殿…αビラコチャ神殿。 |
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マチュピチュ周辺 | インティフアタナ…“太陽を留める柱”。 ワナピチュ…反対側の山。 |
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ティアワナコ周辺 | αビラコチャ像神殿。 アカパナ・ピラミッド…水路完備。 カラササヤ…南西角に太陽の門。 |
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第3部 メキシコ |
ユカタン半島周辺 | チチェンイッツア遺跡オルメク文明跡…ククルカンの神殿、戦士の神殿、チャコモルの偶像、幼児生贄の祭壇。 |
メキシコシティ―周辺 | テノチティトラン…アステカ帝国首都。 ウィツィロポチトリ神殿…アステカ帝国首都にある神殿。 |
書籍内の証拠名称、人物名
書籍中の文言が分からなくなるので証拠名称や人物名にA~の通し記号。
Aピリ・レイス | オスマントルコ帝国海軍総督。1513年に地図を描く。南極大陸の海岸線が現在の地図に見事に一致。 |
Bプトレマイオス | AD100年頃を生きた古代ローマの学者。数学・天文学・地理学・地図製作学等に精通し多数の業績。 |
Cピサロ将軍 | 1513年に到着したスペイン将軍フランシスコ・ピサロ。インカ皇帝アタワルパを約束反故にして殺害し、本国スペインから死刑判決。現在のペルー人も“インカ文明を破壊した元凶”と捉える人物。 |
Dガルシラソ・デ・ラ・ベガ | スペイン貴族とインカ王族の子息で、征服直後16世紀に『インカに関する公式報告書』を執筆した年代記編集者。 |
αビラコチャ | 南米ペルー・ボリビアの神話に登場する半神半人。アゴ髭を生やし数々の文明をもたらしたと言われる神。海からやってきて海へ去った“海の泡”。 |
βコリカンチャ神殿 | 純金のシートが敷き詰められ、純金のトウモロコシが栽培されるインカ帝国の首都クスコにあった神殿。 |
γカラササヤ | ティアワナコにある遺跡中の半地下式構造の広場「石が垂直に立つ場所」。北西には太陽の門。 |
δケツァルコアトル | 意味は“翼ある蛇”。メキシコで言い伝えられるαビラコチャによく似た主神。あご髭白い肌。 |
εトナティウ | メキシコマヤ文明で言い伝えられる五代目太陽神。現在はその五代目太陽“期”。 |
aハンコック | グラハム・ハンコック。著者。元「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員。 |
bハプグッド教授 | チャールズ・H・ハプグッド。キーン州立大学教授。歴史学者。 |
cアインシュタイン | アルバート・アインシュタイン。ノーベル物理学賞受賞者。 |
dボナンスキー教授 | アーサー・ボナンスキー。ラパス大学教授、ドイツ系ボリビア人。『ティアワナコ アメリカ人の揺りかご』執筆。横道傾斜のズレからティアワナコ建設時期がBC1.5万年と主張。 |
第13章「世界の終わりと血の捧げもの」
書き出し部「メキシコ入りしオルメク文明の話」
H013-1)チチェンイッツア遺跡とは…1200年前。マヤ族、トルテック族の混合社会。
ククルカンの神殿 | 30mの階段式ピラミッド。階段x4、段数は91。頂上の階段をプラスするとちょうど365。方位は東西南北。春分・秋分には北側に身をくねらせた巨大な蛇の影ができる。 |
戦士の神殿 | ククルカンの神殿東に並ぶ白い石柱奥の神殿。 |
チャコモルの偶像 | 戦士の神殿前にある偶像。生贄の心臓を乗せる皿を抱えてる。 |
幼児生贄の祭壇 | 戦士の神殿中。嫌がる赤子を抱えた人物と死んだ赤子を抱える人物の偶像あり。 |
H013-3)16世紀のスペイン観察者「生贄は石の上に寝かされ、腕と足を4人が抑え付け。執刀者がナイフで心臓を取り出し皿の上に。」
H013-4)“生贄文化はメキシコ文明全体の共通点”と強調しています。
第1節「虐殺の場」
[H013-5)生贄文化の説明:]
オルメク文化とは…幼児の生贄。中央アメリカの“母なる文化”。期間3000年以上。
アステカ人は狂信的に生贄。生贄の皮を剥ぎ身に着けることを好む。16世紀初頭のアステカ帝国の生贄は推定25万人。
[H013-6)例:]
最大の権力を誇った皇帝アウィソトルはウィツィロポチトリ神殿建立時には8万人の生贄。
ウィツィロポチトリ神殿とは…アステカ王国首都テノチティトランにある神殿。
[H013-7)見物したスペイン人の記録:]
スペイン神父「式典の参列者は捕虜の皮を剥ぎ手足を切り取る。体に油を塗り剥いだ皮を被る。町を走り回り人々を恐怖に陥れる。」スペイン記録者も同様の報告。血が神殿から溢れ出すほど。
第2節「五番目の太陽の子」
アステカ人は“宇宙の周期”観念持ち、4000年程度でそれぞれ滅亡。現在も含めスペイン征服時は5代目の“太陽”期。
バチカン・ラテン古写本内のアステカ文献集とアステカの皇帝が建立した記念碑サン・ストーンに描かれた“太陽”期を比較。
古写本内の文献集 | 記念碑の記述 | |
1代目 “太陽” |
マトラクトリ・アトル…4008年継続。 アトシトシントリ=トウモロコシの実を食す。巨人生息。マトラクトリ・アトル=“10の水”=アマチオワリストリ=大洪水で滅ぼされた。魔術“永遠の雨”のせい。人は魚に変えられ1組のカップルだけが生き残り、7組のカップルが洞窟中で生き残り。再度数を増やしそれぞれの国で神と崇められる。 |
ジャガーの神=オセロトナティウが描かれ、巨人はジャガーに食われた。 |
2代目 “太陽” |
エエコアトル…4010年継続。 アトシトシン=野生の果物を食す。エエコアトル=“風の蛇”に滅ぼされる。人々は猿に変えられ、男女一人づつが生き残り、滅亡から逃れた。 |
空気の神=エエコアトル、蛇の頭。人は強風で滅ぼされ猿に変えられた。 |
3代目 “太陽” |
トレイキヤウイリ…4081年継続。 トシンコアトクと呼ばれる果物を食す。火により滅ぼされる。 |
雨と天空の火の頭領。人は火の雨と火山に滅ぼされた。鳥に変えられた。 |
4代目 “太陽” |
トソントリリク…5026年継続。 血と火の洪水の中飢餓で滅んだ。 |
水の女神=チャウチウトリークエ。人は豪雨と洪水に滅ぼされた。魚に変えられた。 |
5代目 “太陽” |
太陽神=εトナティウ。現在。噂「地球が動き人類が死滅。」 |
アメリカ先史学の権威スチュアート・フィーデル
「アステカ人は5代目“太陽”の終わりが分からないため大量の生贄を太陽神εトナティウに捧げ、その寿命を伸ばそうとした→終末・滅亡を先送りしようとした。」
第3節「光をもたらす者」
H013-9)オルメク文明の文書は残ってないが、共通項の多いマヤ文明には暦の記録残存する上、マヤ人は時の計算に執着。
マヤ文明では、
H013-10)巨人、洪水がアンデス地域の伝承とよく似てる。アステカの主神δケツァルコアトルはαビラコチャソックリ。
第13章の感想、疑問点、批判
例えば、上の“太陽”期の例では4代目だけ食文化の例抜けてるとか。3代目まではアトシトシントリやアトシトシン、トシンコアトクまで書いてたくせに。
P013-1)やたらと一例目だけ詳しくて、後ろに行くにつれて説明減少&抜け。
P013-2)根拠とすべき複数例を挙げてる最中に、例が進むにつれ勝手に確定次項へ変貌していくのはこれが原因と思われます。まず自分で整理しろよ。
『神々の指紋』勉強なのか、aハンコック研究なのか分からなくなってきました。
で、本題はメキシコの文明。おぞましい生贄文化が紹介されます。
P013-3)aハンコックさんの分析でなく、スペイン観察者の報告がソースなので恐らく本当なんでしょうな。
P013-4)生贄側をどう捕らえてどう押さえつけたのかが気になります。根拠ない大量虐殺は大規模な反乱に繋がるはずだし、そうならないとこがアステカの概念=“太陽”神の寿命なのかな。
それがどうであれ「人類滅亡防ぐためにお前死ね」が通用するのかが疑問。罪人に命差し出せば遺族は遊んで暮らせるよとか、そんな制度作ってたりして。
いよいよ人類滅亡の話へ。
これがペルー・ボリビアの謎文明と共通点が多いからマヤ文明の終末の日を信じるとでも言いたいのでしょうか。どう繋がっていくのか楽しみです。
遂に飛び出た“人類滅亡”。ここからどうαビラコチャの伝説と結び付けていくのでしょうか。
コッチとアッチの言い伝えが似てる→「伝説は真実だ。」
aハンコックさんも知ってるであろう漫画アニメ『ドラゴンボール』。7つ集めると一つだけ願いが叶えられる玉を求め旅する物語。主人公の名前は孫悟空。

不自然な左耳・左足首で分かる通りポク太郎が描いた壁画風孫悟空。
不思議なことに中国とその近辺にも同名の猿が僧侶と旅する『西遊記』なる言い伝え。なんとビックリ『ドラゴンボール』の孫悟空は月を見ると大猿の化け物に変身←“猿”要素共通!
驚いたことに、筋斗雲に乗り如意棒操るのまで一緒!
・似てる伝説→「何らかの交流があったのでは」とその経路・理由に注目するのが考古学。
・似てる伝説→「伝説は真実だ」とソッチ着目するのはただのアホ。
作者鳥山明さんの住む日本は大昔から中国と交流がありモジって使える程『西遊記』が有名なんだねと分析するのが普通で、7つ集めれば神龍が願いを叶えてくれると期待するのはただのアホ。
この後どう繋げていくのか不明ですが、せっかく読書してるのでaハンコックさんがアホではないことを期待します。
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