第3部第20章「最初の人々の子供たち」~パレンケ・ウシュマルの遺跡

ポク太郎です。

書いてある内容が理解できない『神々の指紋』の個人的勉強ノート。

本投稿は第3部-第20章「最初の人々の子供たち」。


『神々の指紋』第3部「翼ある蛇 中央アメリカ」~全体あらすじ

第3部の概要・要約・あらすじ

中央アメリカへ移り、アステカ文明が崇拝するオルメク・マヤ文明のユカタン半島⇔メキシコシティーを周回。
チチェンイッツアトレスサポテスサンロレンソラベンタパレンケトゥーラチョルーラモンテ・アルバンテオティワカンの遺跡巡り中、世界へ知識を伝えた超古代文明の存在をしつこく主張します。
人類滅亡の発想は「時間計測に固執するマヤ人の必死な第五太陽期の終焉計算」から。それ計算してたとの断定はもちろんaハンコックさんの妄想。

登場した遺跡名

書籍内の証拠名称、人物名

書籍中の文言が分からなくなるので証拠名称や人物名にA~の通し記号。

神々の指紋』に記載される人物名・証拠名称
Aピリ・レイス オスマントルコ帝国海軍総督。1513年に地図を描く。南極大陸の海岸線が現在の地図に見事に一致。
Bプトレマイオス AD100年頃を生きた古代ローマの学者。数学・天文学・地理学・地図製作学等に精通し多数の業績。
Cピサロ将軍 1513年に到着したスペイン将軍フランシスコ・ピサロ。インカ皇帝アタワルパを約束反故にして殺害し、本国スペインから死刑判決。現在のペルー人も“インカ文明を破壊した元凶”と捉える人物。
Dガルシラソ・デ・ラ・ベガ スペイン貴族とインカ王族の子息で、征服直後16世紀に『インカに関する公式報告書』を執筆した年代記編集者。
Eコルテス 古代メキシコ文明の文化を殲滅したスペイン人征服者エルナン・コルテス。ただし、メキシコ生贄文化に対抗したと受け取られ、Cピサロ将軍のような扱いでなく平和の神にされることも。1,000ペセタ紙幣の肖像。

神々の指紋』に記載される伝説・遺跡名
αビラコチャ 南米ペルー・ボリビアの神話に登場する半神半人。アゴ髭を生やし数々の文明をもたらしたと言われる神。海からやってきて海へ去った“海の泡”。
βコリカンチャ神殿 純金のシートが敷き詰められ、純金のトウモロコシが栽培されるインカ帝国の首都クスコにあった神殿。
γカラササヤ ティアワナコにある遺跡中の半地下式構造の広場「石が垂直に立つ場所」。北西には太陽の門
δケツァルコアトル 意味は“翼ある蛇”。メキシコで言い伝えられるαビラコチャによく似た主神。あご髭白い肌。
εトナティウ メキシコマヤ文明で言い伝えられる五代目太陽神。現在はその五代目太陽“期”。

神々の指紋』に記載される人物名(調査側)
aハンコック グラハム・ハンコック。著者。元「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員。
bハプグッド教授 チャールズ・H・ハプグッド。キーン州立大学教授。歴史学者。
cアインシュタイン アルバート・アインシュタイン。ノーベル物理学賞受賞者。
dボナンスキー教授 アーサー・ボナンスキー。ラパス大学教授、ドイツ系ボリビア人。『ティアワナコ アメリカ人の揺りかご』執筆。横道傾斜のズレからティアワナコ建設時期がBC1.5万年と主張。

第20章「最初の人々の子供たち」

サッパリ分からない書籍なので、まず節構成内容の簡単あらすじ

書き出し部「ユカタン半島のパレンケ遺跡」

再度ユカタン半島へ戻り、チアパス州パレンケに移動したっぽい。

パレンケの遺跡…コアツェコアルコス東南東。

H020-1)パレンケの遺跡特徴
1 文明 マヤ文明
2 構成 部屋3つの神殿、9段30mのピラミッド。
3 建造物 天体観測所…長方形のピラミッド形式の土台上に4階建ての搭。
4 建造物 葉の十字架の神殿、太陽の神殿、数の神殿、ライオンの神殿。
5 隠し部屋 2番のピラミッドに620のマヤ文明の象形文字が描かれた石板。その下にパカル王の墓とされる隠し部屋。

H020-2)aハンコックさん主張「隠し部屋を隠す正面の石板には神話上の動物→有史以前の太古の人々や神について語ってるのは間違いない。」

第1節「パカルの墓」

石板下の階段の先に隠し部屋=パカル王の墓。1952年に発見した考古学者アルベルト・ルス「隠すための粗石除去に4年掛かった。」塞がれたのは683年。

H020-3)パカル王の墓特徴
1 場所 ピラミッド正面の石板下に隠された隠し部屋。
2 部屋 長さ9m、高さ7mの丸天井の部屋。内部には5、6体の生贄の骸骨。壁には黄泉の世界を支配する9体の神々。
3 遺体 ヒスイの装飾品付き人物の骸骨=7世紀のパカル王。200コのヒスイで作られた仮面。碑銘には80歳とあるが実際は40代位と推定。
4 エジプトで見られる立てて置くための足元側が広い木製棺の石版。石棺なので立てることが想定されないのに同形状。
5 石棺の蓋 厚25㎝、幅91㎝、長3.8m。彫刻=髭を剃り落とし、カフス付ボディスーツを着た男性、頭を固定されレバーらしきものを握って前方を注視=機械を操作してるかのよう。座席横壁には装置の部品らしきもの。
専門家見解1「魂が死後の世界へ移行する場面」、専門家見解2「怪物の口の中に背中から倒れ込む場面」。
6 棺中のヒスイ オルメクの遺骨傍のヒスイの彫像には“長いローブをまといアゴ髭を生やした白人”。

3番を受け、aハンコックさん推測「太古のデザインを盲目的に真似したのでは?」

H020-4)また、4番はラベンタの“蛇の中の男”に非常によく似てると言ってるものかと思います。

H020-5)書籍には「よく似た“蛇の中の男”が出土したラベンタに白人の彫像。パカルの墓はそれより1000年新しい筈なのにヒスイの彫像が多数発見された。」とありますが、意味がどう繋がるのか不明。

第2節「魔術師のピラミッド」

ユカタン州ウシュマルへ移動。パレンケの北700㎞。

ウシュマルの遺跡…パレンケ北東。

ウシュマルのピラミッド。長73m、幅36.5m、高36.5mの楕円形ピラミッド。急こう配の階段が特徴。別名“魔術師のピラミッド”“小人たちの家”。

マヤの伝説「超自然的な小人らが一晩で建造した。」「笛を鳴らせば巨大石が動いた。」

ティアワナコの伝説「トランペットの音と共に巨大石が宙を飛んだ。」、エジプトでは「魔術師が巨大石を持ち上げた。」

H020-6)aハンコックさん理論「遠く離れた地で似たような言い伝え→奇跡的な建造術を持つ集団を見た各地が神話化したのでは。」

19世紀探検家ジョン・ロイド・スティーブンス「彫刻されたモザイクの一種」←キリスト教に似た十字模様が最多。テンプル騎士団や十字軍戦士の先端が広がった十字架X型の聖アンデレ十字

十字架が現れたのはティアワナコプーマ・プンクラベンタ蛇の中の男の中。

プーマ・プンクの巨大石に頭がリングになったこの十字架蛇の中の男には確かに頭上の装置にXマークの模様が描かれています。

頂上に丸天井の神殿。

第3節「予言の科学」

H020-7)aハンコックさん妄想「文明の灯火を燃やし続けようとした集団が残したものでは。あご髭の男翼ある蛇十字架は未知の文明が未開の文明に接した場面で登場している。」

妄想続き「BC2000年と言われるオルメクに伝えられたものは更に数千年前で、安全のためケツアコアトルの一派に託されたのでは。」

次章からはマヤ人が受け継いだ時間と計測と予測の科学=予言の科学。現代人すら最近得た知識。その中に世界を滅ぼした大洪水の記録が残される。

第20章の感想、疑問点、批判

十字架はあまりにシンプル過ぎるので置いといて、それ以外は確かに似ております。また、確かにラベンタ蛇の中の男は風変わりな装置を頭に付け、何かを操作してるように見えます。

ただし、世の中の多数がSTAP細胞はあると考えています。それを証明するのでなく、

「STAPはありま~す!」

と叫んだところで、「んなこと誰も聞いてねーよ。」

もし、aハンコックさんが『神々の指紋』と題して、世界各地の遺跡の共通点と思われる部分をキレイに並べ上げたデータベースとして出版してれば考古学者として認められたんじゃないの?

P020-1)「結論を決め付け各地の遺跡を私物化するのでなく考古学に貢献する。」←この意識が無いからこんな形になっちゃったのかね。

謎の解明まで自分が!などと大それたこと考えなければ、嘘八百も付かずに事実だけをまとめられたのでは。

プーマ・プンクでのリング付十字架とXマークは同じもの」と飛躍してしまうのは、aハンコックさんが“キリスト教由来の十字架だ!”と勝手に頭ん中で結論してしまってるからではないかなぁ。


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