ポク太郎です。
書いてある内容が理解できない『神々の指紋』の個人的勉強ノート。
本投稿は第3部第15章「メキシコのバベル」。
『神々の指紋』第3部「翼ある蛇 中央アメリカ」~全体あらすじ
第3部の概要・要約・あらすじ
中央アメリカへ移り、アステカ文明が崇拝するオルメク・マヤ文明のユカタン半島⇔メキシコシティーを周回。
チチェンイッツア、トレスサポテス、サンロレンソ、ラベンタ、パレンケ、トゥーラ、チョルーラ、モンテ・アルバン、テオティワカンの遺跡巡り中、世界へ知識を伝えた超古代文明の存在をしつこく主張します。
人類滅亡の発想は「時間計測に固執するマヤ人の必死な第五太陽期の終焉計算」から。それ計算してたとの断定はもちろんaハンコックさんの妄想。
登場した遺跡名
第2部 ペルー・ボリビア |
ナスカ周辺 | ナスカの地上絵…ハチドリ・蜘蛛・サル・クジラ・幾何学図形。 |
クスコ周辺 | サクサワマン…石組みで作られた古代城塞。 コリカンチャ神殿…αビラコチャ神殿。 |
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マチュピチュ周辺 | インティフアタナ…“太陽を留める柱”。 ワナピチュ…反対側の山。 |
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ティアワナコ周辺 | αビラコチャ像神殿。 アカパナ・ピラミッド…水路完備。 カラササヤ…南西角に太陽の門。 |
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第3部 メキシコ |
ユカタン半島周辺 | チチェンイッツア遺跡オルメク文明跡…ククルカンの神殿、戦士の神殿、チャコモルの偶像、幼児生贄の祭壇。 コアツェコアルコス…“蛇の聖地”。δケツァルコアトルが立ち去った場所。 |
メキシコシティ―周辺 | テノチティトラン…アステカ帝国首都。 ウィツィロポチトリ神殿…アステカ帝国首都にある神殿。 トゥーラの遺跡…メキシコの神δケツァルコアトルが敗戦した戦場。 チョルーラ…スペイン人征服者Eコルテスが大虐殺を行った神殿。巨大なジッグラトピラミッドトラチウアルテペトルあり。 |
書籍内の証拠名称、人物名
書籍中の文言が分からなくなるので証拠名称や人物名にA~の通し記号。
Aピリ・レイス | オスマントルコ帝国海軍総督。1513年に地図を描く。南極大陸の海岸線が現在の地図に見事に一致。 |
Bプトレマイオス | AD100年頃を生きた古代ローマの学者。数学・天文学・地理学・地図製作学等に精通し多数の業績。 |
Cピサロ将軍 | 1513年に到着したスペイン将軍フランシスコ・ピサロ。インカ皇帝アタワルパを約束反故にして殺害し、本国スペインから死刑判決。現在のペルー人も“インカ文明を破壊した元凶”と捉える人物。 |
Dガルシラソ・デ・ラ・ベガ | スペイン貴族とインカ王族の子息で、征服直後16世紀に『インカに関する公式報告書』を執筆した年代記編集者。 |
Eコルテス | 古代メキシコ文明の文化を殲滅したスペイン人征服者エルナン・コルテス。ただし、メキシコ生贄文化に対抗したと受け取られ、Cピサロ将軍のような扱いでなく平和の神にされることも。1,000ペセタ紙幣の肖像。 |
αビラコチャ | 南米ペルー・ボリビアの神話に登場する半神半人。アゴ髭を生やし数々の文明をもたらしたと言われる神。海からやってきて海へ去った“海の泡”。 |
βコリカンチャ神殿 | 純金のシートが敷き詰められ、純金のトウモロコシが栽培されるインカ帝国の首都クスコにあった神殿。 |
γカラササヤ | ティアワナコにある遺跡中の半地下式構造の広場「石が垂直に立つ場所」。北西には太陽の門。 |
δケツァルコアトル | 意味は“翼ある蛇”。メキシコで言い伝えられるαビラコチャによく似た主神。あご髭白い肌。 |
εトナティウ | メキシコマヤ文明で言い伝えられる五代目太陽神。現在はその五代目太陽“期”。 |
aハンコック | グラハム・ハンコック。著者。元「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員。 |
bハプグッド教授 | チャールズ・H・ハプグッド。キーン州立大学教授。歴史学者。 |
cアインシュタイン | アルバート・アインシュタイン。ノーベル物理学賞受賞者。 |
dボナンスキー教授 | アーサー・ボナンスキー。ラパス大学教授、ドイツ系ボリビア人。『ティアワナコ アメリカ人の揺りかご』執筆。横道傾斜のズレからティアワナコ建設時期がBC1.5万年と主張。 |
第15章「メキシコのバベル」
書き出し部「スペイン征服を“アゴ髭生やした白人”と歓迎」
トゥーラからメキシコシティを迂回してチョルーラに到着。δケツァルコアトルを崇拝する人々の聖地。
目的はジッグラトトラチウアルテペトル=“人間の作った山”。面積45ha、高さ64m。エジプト大ピラミッドの3倍の大きさ。
スペインの征服者Eコルテスが破壊、ピラミッド頂上にカトリック教会建設。
アゴ髭生やした白人てことで、δケツァルコアトルの再来と勘違いした当時の現地人が歓迎→6000人の大虐殺。
第1節「過去への涙」
神父ベニト | 神父ブルゴア「ミステク族首都アチオトランの聖地の光り輝く偶像にあった鳥と蛇の彫刻が施されたエメラルド=透明度の高い宝石」をすり潰し水に溶かして地上にまいた。 |
Eコルテス | アステカ王モンテスマからの贈り物「純銀製、純金製の円形の暦、象形文字彫刻」を直後に溶かして鋳造。 |
神父ディエゴ・デ・ランダ | 「悪魔が作ったものでキリスト教受け入れ拒否に繋がる」とマヤの写本、物語の絵、鹿の巻皮を燃やし、偶像破壊。 |
司教ファン・デ・スマガラ | 「2万の偶像と500の神殿を破壊した」ことを自慢し、アステカ人焼き殺し。11年掛け、天文学の書類、絵画、写本、象形文字の文書をかき集め全部燃やした。 |
H015-2)残存物は20の写本と巻物だけ。上記で破壊されたものには“太古の記録”が含まれてたと伝聞。
第2節「奇妙な姿をした巨大な男たち」
文化殲滅を計った張本人ディエゴ・デ・ランダ神父、伝承記録者ベルナルディノ・デ・サアグン、ディエゴ・デ・デュランが学識あるアステカ人に記憶を書き出させた。
H015-3)→聖書中のバベルの塔と似てるので、元が同じなのでは?つまり、メソポタミアと古代メキシコに同じ話をした太古の祖先の存在を匂わす。
第3節「面影」
聖書中、創世記の“天国に届く搭”。
注目点は“忘れられないよう、永久に残る記念碑を立てた”点。チョルーラの人々も同じことを考えたのか?と誘導。
⇒現在残る遺跡はもっと古い時代の上二建てられたジッグラトでは?
メキシコシティの溶岩に埋もれた遺跡→地質学者「7000年以上前の火山噴火の溶岩。」
アメリカ考古学者バイロン・カミングス「アメリカ大陸で発見された最古の遺跡。8500年前。」
第4節「ピラミッドの上のピラミッド」
H015-5)チョルーラのピラミッドは一つの王朝によるものでなく何度も作り替えられてきた。
H015-6)最初はバケツをひっくり返した形状で頂上が平ら。その上にレンガと硬い石、その後1500年の間に4、5つの文明が携わってる。
地球最大の建築物…これを建築したのが「奇妙な姿をした巨大な男たち」。
第15章の感想、疑問点、批判
信用に値するのか分からないが、aハンコックさんよりマシと思われるウィキペディアEコルテスの項には、
インディオたちに白い神ケツァルコアトルの化身と崇められるようになっていたコルテスは、アステカ王モクテスマ2世に「国をお返しします」と言われて丁重に迎えられ、アステカの首都テノチティトランを6日間案内されて見学し、アステカが思いの外強力であることに気づいた。このとき、血塗られた神殿も案内された。まだ動いている心臓が銀の皿にのせられていたという。
前章第14章で出た神話は「δケツァルコアトルvs夜と闇の神テスカティルポカ」→テスカティルポカ側が勝利し生贄文化が復活。
P015-1)分からんのは、スペイン征服時のアステカ王は生贄に執着してた側。つまり、テスカティルポカ側の筈で、ソッチ側がδケツァルコアトルに「国をお返しします」と?
P015-2)インディオ自身が夜と闇の存在と自覚しており、5代目太陽神εトナティウの寿命稼ぐには生贄しか→有能なδケツァルコアトル戻れば生贄なしで解決可と期待した、と捉えればいいのかな。
その後、殲滅された文化を掘り起こした話で「バベルの塔ソックリ」。
→異なるのは搭を建てた張本人らの意思が語られるかどうか。
→語られないメキシコ側も「同じこと考えたのか?」。
→地質学者の調査によりジッグラト下部分はもっと古い時代の。
→多数の文明が作り替えてきた。
P015-3)上の文で分かると思いますが、章題にも使われる“バベルの塔”を持ち出す必要性無し。
無駄情報をズラズラ書き連ね煙に巻こうとするのがaハンコック論法。
ヒトラーが行った焚書は20世紀。16世紀のスペイン土人がおぞましい生贄状況見れば、こらアカンと潰しに掛かっても不思議ないでしょうな。
非常に残念な人類の歴史。ルネッサンス後のスペイン人にすべて破壊されてしまいました。この残念感は恐らく人類共通の感情。
その部分のaハンコックさんの文面には怒りが感じ取れますが、それはみんな賛同するんじゃないかな。書籍の内容やこの酷い説明には賛同しませんが。
世界中にばらまかれたこのaハンコック本をかき集めて焚書すればいいのに。
因みに無教養爺ポク太郎のEコルテス知識は「日食を予言し、現地人をひれ伏せさせた」。ソースは海外ドラマ『NIKITA/ニキータ』。
散々悩まされたaハンコック論法をマスターしてみました。
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