読書にも考古学にも縁のない無教養爺なので的外れ多いかも。指摘しやすいよう書籍の内容・主張Hx-x)、ポク太郎の所感Px-x)と随所に番号を付けてあります。
ポク太郎です。
書いてある内容が理解できない『神々の指紋』の個人的勉強ノート。
本投稿は第2部-第9章「昔、そして未来の王」。
『神々の指紋』第2部「海の泡 ペルーとボリビア」~全体あらすじ
第2部の概要・要約・あらすじ
旅行記の体で綴られる南米ペルー・ボリビアの遺跡とビラコチャ伝説。移動経路はナスカの地上絵→クスコ→マチュピチュ→チチカカ湖→ティワナク。
途中、ビラコチャ伝説とエジプト王の共通点をこじつけながら到達地ティワナクの建造時期1.7万年前と主張。
南米古代遺跡に見られる技術がインカ帝国によるものでなく、1.2万年前に存在した現在より高度な技術であると話を展開していきます。
書籍内の証拠名称、人物名
書籍中の文言が分からなくなるので証拠名称や人物名にA~の通し記号。
Aピリ・レイス | オスマントルコ帝国海軍総督。1513年に地図を描く。南極大陸の海岸線が現在の地図に見事に一致。 |
Bクイーンモードランド地方 | 南極大陸の一地方。南極大陸が氷原化したのは何百万年も前だが、6000年前まで氷で覆われてなかった地方。 |
Cオロンテウス・フィナエウス | オロンテウス・フィナエウス。1531年に世界地図を描いた。 |
Dビラコチャ | インカ帝国で最も崇拝される神。他には太陽神インティ、その息子マ○○・カパク、ママ・オクロ。“○○”と伏字にしてある理由はこちら。 |
Eピサロ将軍 | 1513年に到着したスペイン将軍フランシスコ・ピサロ。インカ皇帝アタワルパを約束反故にして殺害し、本国スペインから死刑判決。現在のペルー人も“インカ文明を破壊した元凶”と捉える人物。 |
Fコリカンチャン神殿 | 純金のシートが敷き詰められ、純金のトウモロコシが栽培されるインカ帝国の首都クスコにあった神殿。 |
Gフアン・デ・ペタンゾズ | 16世紀のスペイン人年代記編集者。『インカ族伝承大全』編集者。Dビラコチャの風貌を「あご髭、高身長男性、白いローブ、腰にはベルト」と現地の逸話を記録。 |
Hガルシラソ・デ・ラ・ベガ | 16世紀にサクサワマンの城塞に訪れ、驚愕の言葉を残し、『インカに関する公式報告書』中にインカ王が石の追加に挑戦し大惨事を招いた逸話紹介。 |
aハンコック | グラハム・ハンコック。著者。元「エコノミスト」誌の東アフリカ特派員。 |
bハプグッド教授 | チャールズ・H・ハプグッド。キーン州立大学教授。歴史学者。 |
cヒラム・ビンガム | アメリカの探検家。1911年にマチュピチュ発見。 |
dロルフ・ミュラー | ポツダム大学天文学教授。1930年代に「マチュピチュ建設はBC4000~BC2000年」と発表。考古学会の定説は「15世紀以降に建設」。 |
eアーサー・ボナンスキー | ラパス大学教授。上dロルフ・ミュラー教授と同じくティアワナコの建設時期がBC1.5万年前と主張。 |
第9章「昔、そして未来の王」
節構成は、
- 船・水・救い
- スリキ島のアシで作った船
- ティアワナコへの道
概要:古代エジプトオシリスの伝説とビラコチャと似てる件。
概要:古代エジプトパピルス船とスリキ島のトトラ船ソックリ。
概要:チチカカ湖→ティアワナク移動の旅行記。
古代エジプトのオシリス王の神話と共通点
本章冒頭のスヌバとは早い話がビラコチャと同じ伝説。
「あらゆる文明の技術を教え、泥酔、一夫多妻、戦争を禁じた。嫉妬した共謀者に討たれ→遺体を乗せた船をチチカカ湖へ→コチャマルカの岸に衝突→デサグアデーロ川ができた。」
一方で、古代エジプト神話:死と復活の王オシリスの話。ギリシアの歴史家プルタコス著。
H09-1)古代エジプトのオシリス王とビラコチャ・スヌバの共通点は、
1 | 文明もたらす |
2 | 陰謀により倒された |
3 | 箱・船に入れられ水場へ |
4 | 川を漂流 |
5 | 最終的に海に辿り着く |
古代エジプトのパピルス船と共通点
古代技術で作り続けるアシで作った船に着目。
トトラ草でできた4、5mの船。古代技術が衰退し、現在はスリキ島でのみ行う。
スリキ島のトトラ船はエジプトのファラオが乗り回したパピルス船ソックリ。
H09-2)古代ナイルのアシ船とビラコチャ設計と伝承されるチチカカ湖のアシ船共通点は、
1 | 二本に広がったマストに帆を取り付け |
2 | 建築資材長距離運搬用(巨大石) |
画像 | こちらが古代エジプトパピルス船、こちらがスリキ島のトトラ船 ※因みに書籍には写真・図の掲載なし。 |
この後ティアワナコへ移動。
ティアワナコを“ビラコチャの首都”と書いてあるが、建造したのはこの辺りのアイマラ族の祖先か、伝説通りビラコチャ・スヌバか、と疑問提起しながら次章につなげます。
次章はティアワナコの神殿・ピラミッド・太陽の門です。
第9章の感想、疑問点、批判
まず疑問は、何故スヌバの異説を持ち出したのか。
論理構造が無茶苦茶。しなけりゃいけない論法は、
1 | スヌバの異説がビラコチャソックリ→アンデス広域で伝承される逸話。(ずっと記載されてることだが) |
– | |
1 | オシリス王とビラコチャソックリ。 |
2 | パピルス船とトトラ船ソックリ。 |
P09-2)ビラコチャ伝説内に「岸に衝突→川できた」て感じのが無いから、スヌバ匂わせて煙に巻いた上、“ナイル川に流されたオシリス王→ビラコチャソックリ”とこじつけた?
また、上リンクの写真で比較したエジプトのパピルス船とスリキ島のトトラ船。これを似てると言い張るがこれ以外の形状で船作ってみろよ。
何がどうだからこう、これと同じだからこう。
その説明がしっかりできてない理由は「頭の中グチャグチャだから?」「煙に巻こうとしてるから?」「そもそも論説文書くだけの能力が無いから?」
そんな疑問しか思い浮かばないaハンコック論法。
このaハンコック論法の特徴をキッチリ整理し世の中に知らしめる必要があります。
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